ホテル業界ニュース

2023.07.27

2023.06.21

ホテル・旅館の”人手不足”を補う3つのアイデア。現状と対策するための方法を解説!

#ホテル経営 #人手不足 #宿泊業界 #旅館経営 #業務効率化

コロナ禍の影響を大きく受けて、宿泊業界で深刻化する問題は「人材不足」であることが挙げられます。さまざまな部門がある業態の形成されるホテル・旅館ですが、この問題は経営者から従業員まで、多くの方々が日々頭を抱える存在となっております。

本記事では、「ホテル 人材不足」を解消するための具体的な対策方法を取り上げているので、現在抱えられている課題の解決にご活用いただければと思います。

ホテル・旅館業界の人材不足が深刻化!?

コロナ禍による宿泊需要が激減してしまったことにより、ホテル・旅館業界から退いてしまう人が増え、アフターコロナに突入してきた昨今では、インバウンド需要の回復をきっかけに、人材不足の課題が浮き彫りになっています。

帝国データバンク「人手不足に対する企業の動向調査(2023年4月)」やメトロエンジン株式会社が実施した「業界の人手不足とDXについての調査」の結果を踏まえても、半数以上の方々が問題視しているようです。

参考記事①ホテル業界の7割が人手不足に悩み、DXと外部委託の活用を決断しなければいけない状況に…参考記事②稼働率70%超えのホテル・旅館が約半数!宿泊需要の回復を感じるなかで不安の声も上がる現状の業界を紐解く

実際に、国内のホテル・旅館さまの集客支援をさせていただいてる私たちも、現場の方々から聞いている課題についてまとめてみました。

1.クチコミ評価の点数が低下

”お客様の要望に十分対応できないこと”や”清掃が行き届かない”、”チェックイン・アウトの手続きが遅延する”など、細部にわたるサービスの低下が少し目立っているとのことで、実際にOTAやGoogleマイビジネスなどのクチコミで見受けられました。

すべては人手不足が根本的な原因であり、サービスの質は人ありきの部分なので、特に重要な要因だと言え、早めに対策を行わないと今後の集客に影響が出てしまいます。

2.ADRを上げて集客に取り組む

人手不足による影響は、ホテル・旅館の収益にも及びます。フロントや清掃面などのリソースが足りていないことから、稼働の上限が定められてしまう施設様もいらっしゃるのではないでしょうか?

現時点でも、あえて単価を上げて販売する施設もあり、”稼働のコントロール”と”単価のバランス”による現場負担を減らすことに重点を置いているようです。しかし、長期的な目線で見るとお客様が料金に見合った価値を感じなければ、リピートや口コミ評価に影響する可能性があります。そのため、人手不足への対策を行ってオペレーションの改善を行う必要性が出てきます。

3.充分なマーケティングができない

人手不足の課題はフロントや清掃などの現場だけではなく、マーケティングにも大きな影響を与えます。

例えば、繁忙期や閑散期ごとでマーケティングができておらず、予約売上の機会損失をしてしまっている施設様は多いかと思います。売上向上につながる集客施策や、認知度アップにつなげるプロモーションなど、マーケティング活動が不十分になっているのは、コロナ禍から継続している課題です。

ホテル・旅館の人手不足による影響は計り知れず、数年間に渡る課題とも言えます。続いては、人手不足の対策として3つの方法について紹介していきます。すでにご検討されている方がいらっしゃいましたら、本記事の内容をご活用いただければと思います。

ホテル・旅館の人手不足を対策できる代表的な5つの業務

今後の宿泊業界では、人材不足という課題はもっと大きくなることが予想されるなかで、コロナ禍をきっかけに「DX(デジタルトランスフォーメーション)化」が注目されるようになりました。また、AI(人工知能)の進化も著しいことから、ホテル・旅館で効率化できる業務も増えています。

続いては、人材不足を解決するホテル・旅館の業務について取り上げているので、日々の仕事の見直しや改善にお役立てください。

1.フロント業務

AIとDXの導入により、フロント業務の人材不足を対策できます。AIチャットボットや自動化チェックイン/チェックアウトシステムを導入することで、受付・チェックイン・チェックアウトの手続きを自動化することも可能ですので、人手不足の影響が顕著に出やすく、ホテル・旅館の第一印象を左右するフロント業務において対策ができます。

また、客室アサインと清掃スケジュールを最適化するDXツールもあります。フロント業務の一部にツールを導入することで、効率化が図れることは間違いなく、最も導入しやすい部分とも言えます。

2.レストラン業務

AIとIoTで業務を効率化して対策することで、レストラン業務の人材不足問題を解消できます。自動化された予約システムをもとに席のアサインや予約管理ができ、タブレットやスマートフォンを使用したデジタルメニューの導入により、効率的なオペレーションを実現できるでしょう。

また、在庫管理や注文発注も自動化することができ、AIが過去のデータから需要予測を行い、自動的に適切な量の食材を発注することも可能です。

3.宿泊予約センター業務

AIやクラウドベースのシステムを使用することで、宿泊予約センターの業務を効率化することができます。AIチャットボットや自動応答システムは、電話やメールでの予約受付や確認を自動化し、スタッフの負担を軽減します。予約システムの管理と更新についても、AIとクラウドベースのシステムを使用することでリアルタイムに情報を更新し、手作業の削減につながるでしょう。

4.コンシェルジュ業務

AIとDXの活用により、コンシェルジュ業務も効率化して人材不足の対策できます。例えば、観光案内や地域情報を迅速に提供したり、レストラン予約やチケット手配などのタスクは自動化できます。さらに、レンタカーや交通手段の手配、イベントや観光スポットのアレンジについても、適切な選択肢を提案することで効率よく業務を行えます。

AIを駆使せずとも、公式サイトのコンテンツを充実させることで、コンシェルジュ業務の負担を減らすことも可能ですので、コンテンツの見直しも必須です。

5.レベニューマネジメント

AIが過去のデータと市場の動向を分析し、客室料金の設定や調整を効率的に行うことが可能です。また、AIはシーズンや需要予測に基づく価格戦略を立案し、より具体的で効果的な戦略を提案することができます。

収益管理や予算達成のモニタリングについては、リアルタイムのデータ分析とレポーティングを行うことで、事業の成果をリアルタイムで把握し、予算達成に向けた戦略的な決定ができるでしょう。

ホテル・旅館の人材不足を補う6つの対策方法

続いては、ホテル・旅館の人材不足を解消することを目的とした対策方法を6つご紹介いたします。

すでに取り組まれている施設様もいらっしゃるかと思いますが、その他の方法も検討することで、より良い環境づくりにつながる可能性もございます。

1.ホテル専門業者への外部委託

安定した集客の仕組みを構築するためには、マーケティング活動が欠かせません。特にマーケティングなどの専門知識を持った人材獲得は難しく、採用コストや給料面を考慮すると、外部委託をした方がコストパフォーマンスが良いことが多いです。

また、専門業者とのパートナーシップを組むメリットは、目標の達成に近づけるだけでなく、新たな知識をノウハウとして蓄積することも可能です。外部委託を上手く活用し、ホテル・旅館の発展に繋げましょう。

2.DX活用による人材不足の解消

ホテル業界でのDX(デジタルトランスフォーメーション)は、業務効率化や自動化を通じて人材不足の対策ができます。

現時点でもAI技術が進化していることから、フロント業務やレベニューマネジメントの業務負担を軽減が可能です。また、予約や在庫管理の時短にも繋がるので、状況に応じて仕事の効率化が図れるでしょう。

3.働き方改革と労働環境の改善

ホテル・旅館業で働く人の声に多いのは、「1日の労働時間が長い」や「夜間や休日の勤務が発生しやすい」などです。年次有給休暇の取得率が低かったり、子育てとの両立が難しいことから、働き方の課題が数多く挙げられます。

忙しい日々の中でも、ストレスを蓄積させることなく働ける環境づくりは重要です。まずは、業務オペレーションの効率化から見直し、少しでも労働に対する負担を軽減させるといいでしょう。

4.教育の仕組みづくり

離職率が高い理由の一つとして、仕事で得た知識・スキルが将来的に活かすことができるか…という問題です。昔から宿泊業界の労働スタイルは一貫していますが、”仕事へのやりがい”が多様化してきた現代社会だからこそ、ホテル・旅館のやりがいも拡充させることも必要となっています。

昨今ではリモートワークが浸透し、柔軟的に働ける社会にまでなったことから、ホテル・旅館業界のワークスタイルも今後変化を求められるでしょう。

5.インターンや職業訓練の活用

採用基準の柔軟性も重要で、学生や再教育を求める大人たちと連携して、インターンや職業訓練のプログラムを提供することで、新たな人材確保にもつながります。

リゾートバイトなどの特定の期間をアルバイトとして働いてもらう媒体もありますが、”4.教育の仕組みづくり”で取り上げた「仕事へのやりがい」を見出すことで、宿泊業界へ興味を持つ人材が増える可能性もあるので、多角的な面で採用にトライすることも重要です。

6.国内外からの人材採用

近年、インバウンド対策として外国人の雇用が増加していることは広く知られています。コロナ禍の間は海外からの渡航が減少していましたが、入国緩和策により需要が回復してきています。

さらに最近では、人手不足の対策として外国人労働者の採用も増えているようです。若い働き手を獲得しやすく、日本語を活かして働きたいという人材を集めやすいので、最近のホテル・旅館業界でも労働者が増えています。

人材不足の対策で初めにやるべきこと

ホテル・旅館が人手不足を補うための方法はさまざまでしたが、日々の中では「ホテル専門業者への外部委託」と「DX活用による人材不足の解消」に注目されている施設さまが多い印象があります。

私たちmicadoでも驚くべき事実が明らかになっており、2023年の約半年間で、2022年の年間問い合わせ件数を超えていました。

実際にお問合せをいただく内容としては、OTA運用代行やマーケティング支援についてのものが多く、人材不足の解消を目的としたご相談よりも、将来を見据えて安定的な収益の維持または増加を実現させたいというご要望が多くございます。

外部委託先はホテル専門家を選ぶこと!

ホテル・旅館のコンサルティング会社へ依頼する方法を解説!未来を見据えた計画力が売上を左右する?でも詳しく説明をしているのですが、マーケティング会社は多いのですが、ホテルマーケティングに精通している企業は数少ないのはご存じでしょうか?

宿泊業界や宿泊情勢について熟知していないと、共通認識がズレてしまうことから、micadoは目的や要望に寄り添える委託先を推奨しております。

ご検討されているホテル・旅館さまは、「相場感などを詳しく知りたい」や「どのような支援をしてもらえるかなどを知りたい」などとお考えの方は、micadoのお問い合わせフォームよりご連絡をいただき、みなさまの目標達成に向けてお手伝いさせてください。

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