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2023.12.13
2023.07.17
ホテルでマーケティングを担当されている方には、これまでマーケティングに携わったことがない方もいらっしゃるかと思います。OTAのマネージャーから提案された施策や認知を獲得するための施策など、どんな施策があるかにばかりフォーカスしてしまって、基本的なことを見逃している施設様も多く、お悩みのお声をお聞きします。
そこで本記事では、ホテルマーケティングの基盤となるペルソナがどうして重要なのか、また、ペルソナの作り方をご紹介してきます。マーケティングやOTAの担当になったけど、どうやったら結果に繋がるのかお悩みの方は、ぜひ最後までお読みください!
ホテルでマーケティング施策を考える際、SNSマーケティングやSEO対策、公式サイトの分析・改善、広告運用、OTA集客など、施策の内容にばかり気を取られて、そもそもの基本的な部分を忘れてしまいがちです。
ペルソナはどんな人ですか?と聞くと、2,30代ぐらいの女性で〜というように説明し始めて、ターゲットとペルソナを同じものだと思っていて、ペルソナを作る重要性をあまり理解されていない方も多いのが、ホテルマーケティングにおける課題の一つでもあります。
ターゲットはまさにホテルが獲得したいユーザーのことで、2,30代の女性といった大きめの表現でまとめている場合が多いですが、ペルソナでは具体的な一人の架空のユーザーを作っていきます。
このぐらいの年代をターゲットとしたい、という狙いもあるかと思いますが、20代と30代では消費できる金額も使うSNSも違うため、”このぐらいの年代に刺さるであろう”マーケティング施策は、一人の人に直接的には響きにくいのです。
しかし、ターゲットの範囲内に当てはまる「25歳女性の金融業界で働いている会社員」といった具体的な人物像を描くことで、このぐらいの年収だからうちのホテルでも予約するよね、こういう人はInstagramを使うよね、などの具体的な消費者行動が想定しやすくなるので、一人の人に届きやすいマーケティング施策を考えることができます。
このステップを飛ばしてしまうと、響くかどうか分からないマーケティング施策を続けて、何がどんな人に響いたのか分からないけど予約が入ってきた、という不確実な方向になってしまうので、まずは基盤を構築するようにしましょう。
ここまでで、ホテルでもペルソナを作成する重要性についてご理解いただけたかと思います。そこで、実践編としてペルソナの作成方法を解説していきますので、どうやって実際にペルソナを作ればいいか分からない方は、ぜひ最後までお読みください!
ターゲットはアバウトなユーザー層であると説明しましたが、ターゲットから全く外れたペルソナを作ってしまうと、来て欲しいユーザーに来てもらうことができません。まずは、現状でホテルに滞在している「年代・性別・利用人数・想定される利用目的」の傾向を整理して、どんなユーザーに好まれているか分析しましょう。
OTAや自社予約の宿泊者データを元にしても良いですし、実際にお客様と接しているスタッフにアンケートを取ってどんな宿泊客が多いのかを調査したり、Google Analyticsを利用するなど、さまざまな方法でターゲットや現状で来ているユーザーを整理できます。
たとえば、写真映えするホテルが好きな2,30代の女性がターゲットだとしましょう。2,30代と言っても年齢によって嗜好は変わるので、細分化してターゲットに当てはまる人物像を考えていきます。
一般的なペルソナの作成方法では、プロフィールをもっと深掘りして作成しましょうと紹介されていますが、今回はホテルマーケティングを考えていく際に必要なペルソナ像の項目を厳選しています。ここでは顔写真は省略していますが、実際は顔写真まであった方がペルソナ像がよりイメージしやすくなるので、ネットやSNSでイメージに合う人を選びましょう。
<ペルソナ>
年齢・性別 | 25歳、女性 |
居住地 | 東京都世田谷区(実家暮らし) |
職業・年収 | 大手銀行のバックオフィス業務、年収350万円 |
家族構成 | 母、父、弟 |
ライフスタイル | 平日は9時〜18時まで仕事、土日祝が休み |
趣味 | 写真を撮る、SNSで話題のカフェ巡り |
使用するSNS | Instagramがメイン、TikTokやTwitterは時々見る |
旅行の頻度 | 3ヶ月に一度ぐらいのペースで写真仲間や恋人と旅行に行く |
予約する媒体 | 楽天トラベル |
泊まるホテルの価格帯 | 1泊2万円前後、もしくは1人1万円前後 |
どうでしょうか?今までペルソナを作ったことがある方もない方も、ここまで解像度を上げてマーケティング施策を考えられていたでしょうか?
2,30代の女性をターゲットにしたマーケティング施策を考えるよりも、上記のペルソナに響くマーケティング施策の方が考えやすいのではないかと思います。実際にマーケティング施策を考えていく際には、ペルソナが何がきっかけでホテルのことを認知し、どうしたら泊まってみたいと思ってもらえ、なぜ予約をするのか、などを段階的に考えていきましょう。
今回は例として一人のペルソナしか作成していませんが、必要に応じて2人から5人程度のペルソナを作成することで、予約に繋がりやすいマーケティング施策を実施できます。
ペルソナを作成して満足しているホテルの方も多いですが、ペルソナをもとにして行ったマーケティング施策がうまくいったのか効果検証をする必要があります。ペルソナに近い人物像が予約してくれるであろうと思って行った施策なのに、全く違う人ばかり予約していたのであれば、ペルソナの分析方法が違う可能性が高いです。
また、行った施策が違う人に響くのであれば、ターゲットやペルソナを見直すべき可能性も高く、常にアップデートしていくことで狙い通りのマーケティング施策を行えるようになります。ここまできちんと行えているホテルはかなり少なく、やり続ければ競合施設との差別化も図れるので、ぜひ行ってみてください。
弊社のクライアント様で、マーケティングの基盤が構築されておらず、とりあえず効果がありそうだなって思うものをやってみてるけど、あまり思ったような結果にならないとお悩みの施設様がいました。
そこで、まずは競合施設の見直しや自社が取れる可能性のあるポジション、ペルソナの作成を通して基盤を構築したところ、やるべき施策が明確になりました。ペルソナが予約したくなるような宿泊プランの企画や、このペルソナであればこういった特典があれば予約を促せるだろう、という仮説のもと戦略的に施策を行うと実際に予約に繋がっていきました。
ここで満足せずに予約へ繋がった理由を分析し、予約が増える可能性を高めていくことで自社予約が増えただけでなくOTAでの掲載順位も上がり、継続的に予約が獲得できる状態へと改善されました。ペルソナ作成はあまり重要でないと思われがちですが、きちんと基盤を作ってからマーケティング施策を行えば継続的な売上の向上にも繋がります。
今回はペルソナ作成の重要性や作成方法について解説してきましたが、自社のマーケティング体制を見直すきっかけになりましたでしょうか?ホテル業界にはマーケティングを専門にしてきた人材が少なく、多くの施設様がマーケティングに悩んでいます。
競合施設を分析しても特にペルソナがなさそうなマーケティングを行っているのであれば、まさにチャンスで、競合施設との差別化にもなります。施策にばかり捉われずにマーケティングの基礎を振り返って、予約を増やしていきましょう。
あなたの施設は”正しいマーケティング”ができていますか?ホテル・旅館のマーケティング運用チェックリストでは、他にもマーケティングの基盤を見直すきっかけとなる点をチェックリスト形式で確認できるので、ぜひ参考にしてみてください!
弊社では、これまで数々のホテル・旅館様の売上を上げて経営状態を改善してきた経験から、さまざまなマーケティング支援を行っております。マーケティング体制を見直す基盤の構築から、自社予約を増やす施策のご提案、OTA集客の改善など、ホテルの売上を増やすためのコンサルティングを行っております。
ただサポートするだけでなく、施設様にノウハウを残す形でご提案をさせていただいておりますので、自走を目指したマーケティング体制の構築も可能です。平均で140%以上の売上改善に成功している秘訣が気になる方は、ぜひお気軽に無料のオンライン相談でご相談ください!
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