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ホテル業界ニュース

2024.01.19

2021.07.07

旅行需要の回復が間近なのは本当か?日々のデータやニュースから予測する日本の宿泊情勢

2021年6月28日より、テニスの四大大会であるウィンブルドンが開催しました。テニスファンである渡邉は、毎日のように試合速報やYoutubeでハイライトをチェックしています。Youtubeで視聴していたときに、ふと気づいたのですが、ほとんどの観客はマスクをせずに試合を観戦していました。

イギリスでは、いち早くワクチン摂取が進んでおり、すでにアフターコロナの日常があったのです。日本でもワクチン摂取が少しずつ進んでおり、旅行需要も徐々に回復していくのではないかと考えています。

そこで今回は、ホテルマーケターである渡邉がさまざまな旅行データを基に、日本の宿泊情勢はどのように回復していくか。または、どのような旅行が盛んになっていくのかを予測してみたので、ぜひ参考までにご覧ください!

2021年5月までの振り返りと今後の動向

観光庁が発表した宿泊旅行統計調査(第1次速報)によると、2021年5月の延べ宿泊者数は前年同月比で35.6%増。

下記のグラフを見るとわかるように、前年の初の緊急事態宣言よりは少しマシ…。というのも、新型コロナウイルスの生態がわかってきたので、日々の生活にも慣れてきたことがデータでからも読み取れます。

しかし、2021年5月の客室稼働率は、GW(ゴールデンウィーク)を含んでいるのにもかかわらず、全体的に低下していることがわかりました。そこで言えることは、下記のデータは決して正確ではないこと。また、稼働率が高いエリアと低いエリアが両極端になっていることが考えられます。

通常では、これから多くのホテル・旅館は繁忙期になるシーズンであるものの、今の宿泊市場で起きていることは”予約の奪い合い”です。2019年の宿泊者数と比較しても、半分に戻ってきたか否かであり、競合が多いエリアでは”価格競争”による予約の積み重ねをしています。

このままでは、宿泊市場が一部破綻しても不思議ではない…と言われています。しかし、価格を下げようが予約が入らないエリアも少なくありません。つまり、宿泊需要そのものが無いということなのです。

コロナ禍中で予約が埋まるホテル・旅館の特徴は、「今まで体験したことのない施設であること」という共通点を見つけました。“今まで体験したことのない施設”を紐解くと、宿泊特化型の施設やアクティビティ体験ができる施設など、「泊まる+α」の宿泊体験ができることが稼働率の高い条件だったのです。

コロナ禍だからこそ、いつもと違った宿泊体験を提供するホテル・旅館はやはり強い印象がありました。アフターコロナを見据えても、旅行スタイルや宿泊に求められるものが変わることが予想できるかと思います。

今後の”旅行トレンド”を調査した結果…

アメリカン・エキスプレスが調査した「2021年グローバル・トラベル・トレンド」のレポートでは、以下のような結果となりました。

・旅行に対する強い繰延需要:調査対象者の87%がこれから先の旅行の計画があると楽しみができると述べており、回答者の76%が、まだ旅行ができないかもしれないにしても、今後の旅行のための行きたい場所のリストを作成しています。回答者の63%は、安心して旅行できるようになったら休暇に行けるように、クレジットカードのポイントを貯めていると答えました。

・今すぐ予約する意欲:回答者の56%が、旅行が恋しいために、たとえ後からキャンセルしなければならなくなるとしても今すぐ旅行を予約する気があると述べています。

・デジタルノマドの台頭:回答者の54%が、世界中を旅しながら暮らし、働くことができる自由と柔軟性に、パンデミックの前よりも魅力を感じていると述べました。

・安全が優先事項:回答者の65%が、自分と家族がCOVID-19のワクチンを接種した後に旅行に行くことを計画していると述べました。

・プライバシーは新しい究極の贅沢:回答者の75%が、最大のプライバシーを提供する体験が、贅沢な旅行に求められる重要な特徴となりつつあることに同意しています。

持続可能な旅行の増加:回答者の68%が、持続可能性に配慮した旅行ブランドを以前よりも意識し、サポートしようとしていると述べています。

引用:「2021年グローバル・トラベル・トレンド

上記の調査結果を踏まえて、次に旅行をするときに人混みの多いエリアを選ぶかは確証はありません。すでに、マイクロツーリズム(自宅から1時間から2時間圏内の地元または近隣への宿泊観光や日帰り観光)も注目されている中で、コロナ前のような宿泊情勢になるとは考えにくいでしょう。

新型コロナウイルスの感染拡大によって、「健康と安全が最優先」「新鮮な空気があるところ」「長期滞在(ワーケーション)」など、宿泊の目的が変わりはじめています。また「予約の直近化」が進み、出発の1週間,2週間前にホテル・旅館の予約をする動向も見受けられます。

2021年グローバル・トラベル・トレンドのアンケート調査でも取り上げられているように、「出発の1ヶ月以内に予約を入れる」という回答や、早い段階から旅行計画をする傾向も。先々の予約を積み重ねるためには、柔軟なキャンセルポリシーを設けたり、予約における限定特典の還元なども予約キャンセル率を下げる要因になることが考えられます。

自社販売の活用が予約獲得における”カギ”となる

国内旅行の需要が少しずつ回復しているのを感じながらも、コロナ前の動きに戻る可能性は極めて低く、旅行先は首都圏以外に分散していく動きになると考えています。

ホテル・旅館の”在り方”というのも再定義され、「なぜそこに泊まるのか」という宿泊目的を明確にし、利用するお客様に共感してもらえるコンセプトを持つことが予約獲得の材料にもなるでしょう。

そうなると、従来のOTA集客のみに頼るだけでなく、自社の公式サイトを軸にした情報発信が欠かせません。ホテルマーケティングの定義は、OTAや旅行代理店への売り込みだけでなく、自社独自の流入経路を拡大することも重要です。

コロナ禍でも新規ホテルの進出が増えていて、すでにアフターコロナを見据えた動きをしている競合に引けを取らないためにも、今から少しずつホテルマーケティングの見直しや改善をしてみてはいかがでしょうか?

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