コロナによる宿泊業界の沈下。今後の集客戦略は3つのターゲットが狙い目

「これから予約は増えていくのだろうか…」「正直、今年の営業は諦めています。」などのご相談をよく頂きます。新型コロナウイルスの影響を受けて、旅行客が激減し、ほとんどのホテル・旅館の売上は大幅に減少しているのが明確です。

この状況から普段の稼働率に戻せる宿泊施設は滅多にいないでしょう。ですが、少しずつ宿泊需要は戻りつつあります。本記事では、コロナ渦中での集客戦略についての見解をご紹介しています。今の状態から抜け出すための方法を取り上げているので、ぜひご覧ください。

今の状態を改善するには「リスク分散」が重要

日本国内では、2020年の1月下旬あたりから新型コロナウイルスの感染拡大により、自粛要請や緊急事態宣言の影響により、外国人旅行客の数は90%以上減りました。

インバウンド集客の回復はしばらく見通しはつかず、日本人旅行客を主体としたターゲットに切り替えることがポイントです。

今回の件で倒産や廃業してしまった宿泊施設は、インバウンド集客を中心としていたことが共通しています。

これからは集客のリスク分散をするために、”日本人旅行客と外国人旅行客の集客比率”について戦略的に考えなければなりません。

リスク分散を意識した集客戦略がカギとなる

「集客のリスク分散」について具体的にしていきます。

年末までインバウンド需要は回復する見込みが立っていないので、今の期間に認知度を上げる情報発信などは重要ですが、今すぐ顧客になってくれる集客コストをかけるのは重要ではありません。

今狙える層は日本人旅行客に限られています。インバウンド需要が回復するまでに、日本人による認知度の向上や、実際に利用してもらうキャンペーンなど、さまざまな施策を打ち出すことが重要です。

続いて、より多くの日本人旅行客を獲得するためのターゲティングについてご紹介していきます。

今後の集客戦略は3つのターゲットが狙い目

日本人旅行客を中心に予約を増やすためには、「ローカル・隣接県・全国」の3つのターゲット層に分けることで、ニーズ(利用機会)を細分化できます。

例えば、”宿泊施設と同地域に住んでいるローカル客”と”2泊3日でしか来れない旅行客”で比べたときの「利用してもらえる機会」はザックリですが予想できますね。

「宿泊施設=旅行」というのは固定概念と言ってもいいくらいです。最近ではコロナの影響によって在宅ワークが増えたことから、”テレワークキャンペーン”を打ち出すことが増えました。

このように、宿泊以外のニーズをつくることで、旅行以外の目的でもホテル・旅館を利用してもらえる機会を増やすことができます。

【番外編】1日の稼働率を底上げするために

観光庁による2019年の旅行・観光消費動向調査は以下となりました。

1.日本人国内旅行消費額は、21兆9,114億円(前年比7.0%増)

2.宿泊旅行は17兆1,493億円(前年比8.5%増)

3.日帰り旅行は4兆7,620億円(前年比1.8%増)

旅行形態は大きく分けて「日帰り旅行」と「宿泊旅行」の2つです。ホテル・旅館で日帰りプランを提供することで、1日の稼働率を100%以上にできるメリットがあります。

日帰り旅行の需要は旅行業界の約1/3を占めているので、今後もかなりの需要が見込めます。

参考にしやすいのはアパホテルのターゲットを絞った日帰りプランです。特定の層のみに利用価値を与えることで、宿泊プランだけに関わらず、日帰りプランが売れ筋が上がります。

有名な温泉地に位置するホテル・旅館は、日帰りプランや入浴プランを提供しても思うように売上が伸びない場合は、ターゲットを絞ったプランの提供を試してみてください。

ターゲットごとに分けた集客方法

ローカル客や日本全国の旅行客を集客する場合には、アプローチの方法が異なります。その一つの理由としては、”宿泊施設と同地域に住んでいるローカル客”と”圏外に住んでいる人”では、検索方法は変わってきます。

例えば、その施設を知っている人が検索キーワードは、「〇〇ホテル(旅館)」と指名検索をするでしょう。しかし、その施設を知らない人は、「地域名+ホテル(旅館)」「地域名+宿泊施設」と検索する可能性の方が高いことが考えられます。

この検索行動は「キーワード検索」だけに限らず、検索方法がGoogleなのか。それともSNSなのか、検索に使用する媒体によって求めている情報も異なります。

「宿泊予約を獲得できるチャネル(媒体)を増やしたい」「認知度を向上したい」とお考えの方は、こちらの【予約が途切れない集客戦略】ホテル・旅館が今やるべきWeb対策とは? をご覧ください。

OTA集客に頼らない宿泊予約の獲得

今後OTA集客だけの集客に頼らず、公式サイトやWeb全体を活用した集客戦略が重要になります。
OTAで収集できる情報は限られていることから、ホテル・旅館の公式サイトを予約材料として訪れるお客様は多いので、予約検討熟度を下げないようなサイトデザインだったり、掲載する情報の見直しや改善が必要です。

スマートフォンでの検索方法が多様化しています。「OTA→公式サイト」ではなく「公式サイト→OTA」の順序で検索する方も少なくないでしょう。

OTAと比較されても「公式サイトの方が魅力的だから、こっちで予約しよう。」と、興味・関心度を上げる工夫も必要です。他にも注意すべきポイントは、“公式サイトに訪れるユーザー(お客様)は、宿泊予約の目的だけではない”ということです。

「どのような施設なんだろう」「たまたま出てきた」など、さまざまな理由があります。公式サイトに初めて訪れた方に興味を持ってもらい、2回、3回、4回と訪れてきてもらうことで、宿泊予約に期待できます。

公式サイトのクオリティによっては、ホテル・旅館のブランドにも関わるので、定期的な見直しや改善をしてみてはいかがでしょうか?
公式サイトの構築については、こちらの【完全理解!!】ホテル経営を促進させるWebサイトの設計から集客改善をお役に立ててください。

まとめ

新型コロナウイルスの影響によって、今後のホテル・旅館は集客戦略の見直しや改善が必要です。集客チャネルを広げることで、公式サイトからの直接予約が増えて、OTA手数料の削減にもつながります。
インバウンド需要が回復するまでは、日本人旅行客をターゲットにした集客戦略へ切り替えて、集客のリスク分散が重要です。

宿泊旅行客と日帰り旅行客を狙った宿泊プラン、「ローカル・隣接県・全国」で客層を絞ったターゲティング戦略もぜひ実践してみてください。
今後の動向についてもっと知りたい方は、コロナ渦中から東京オリンピック後のホテル情勢とは? 厳しい時期を乗り越えるためにやるべきことで推測した記事を書いているので、こちらもぜひ一読してみてください。

さらに、以下の“売上改善に成功した宿泊施設の取り組み事例6選”では、micadoが一緒にお仕事をさせていただいたホテルや旅館さんでの集客事例をご紹介しております。
「これから新しい集客施策に取り組みたい!」「直接予約を増やして、利益率を上げていきたい」など考えている施設の担当者様は、ぜひお役立てください!

売上改善に成功した宿泊施設の取り組み事例6選