「記事は書いているのに、読まれません」。私たちmicadoはホテル・旅館の集客を支援し、自社でもホテルマーケター向けのメディアを運営しています。施設のブログの相談を受けて記事の一覧を見せていただくと、中身はよいのに、タイトルで損をしている記事によく出会います。「春のお知らせ」「スタッフ日記」のように、検索した人には何が書いてあるのか分からないタイトルです。
この記事では、ホテル・旅館のブログの記事タイトルに絞って、タイトルがどこで誰に読まれるのか、読まれるタイトルをどう付けるのか、付けたタイトルが合っているかをどう確かめるのかを整理します。ブログで何を書くか、テーマの選び方は、別の記事で扱っています。Googleの考え方は、2026年11月1日に公式のガイドで確認できた範囲で書いています。
記事タイトルは、誰がどこで読むのですか?
最初に、タイトルが読まれる場面をそろえます。ブログの記事は、施設のサイトの中から読まれるより、検索結果やSNSから直接読まれることの方が多いものです。その入口で目に入るのが、タイトルです。施設の中でブログを読む人より、施設をまだ知らない人のほうが多いと考えておきます。皆さまの施設のブログの記事は、検索結果にどんなタイトルで並んでいるか、確かめたことがあるでしょうか?
検索結果では、タイトルがほぼ唯一の判断材料です
検索した人は、結果に並んだタイトルを見て、どれを開くかを決めます。まだ記事を読んでいない段階なので、判断の材料はタイトルと、その下の短い説明文だけです。どれだけ中身のある記事でも、タイトルで何が書いてあるかが伝わらなければ、開かれることはありません。SNSで共有されたときも、最初に目に入るのはタイトルと画像です。施設の名前を知らない人にとっては、タイトルが施設との最初の接点になります。
Googleの検索セントラルのガイドでは、検索結果に表示されるタイトルを「タイトルリンク」と呼び、ページのtitle要素のほか、ページの大見出しや見出し、ほかのページからのリンクの文字などをもとに作られると説明しています。つまり、検索結果に出るタイトルは、施設が付けたタイトルそのままとは限りません。まずは、すべての記事に、内容が分かるタイトルを付けることが出発点です。あわせて、記事の大見出しとtitle要素の内容をそろえておくと、意図しない書き換えが起きにくくなります。
タイトルは、本文との約束です
タイトルは、読む人にとっての約束でもあります。タイトルに書かれたことが本文になければ、開いた人はすぐに離れます。同じガイドでも、タイトルがページの内容と合っていない場合や、古い年の表記が残っている場合には、Googleがタイトルリンクを書き換えることがあると説明されています。
ここで気をつけたいのは、読まれたいがために、本文より大きなことをタイトルで言ってしまうことです。たとえば、確かめていない数字や、すべての施設に当てはまるとは限らない効果をタイトルに入れると、読んだ人の期待を裏切ります。タイトルは、本文を書き終えてから、本文を一文にまとめるつもりで付けると、約束と中身がずれにくくなります。季節の記事などで年を入れる場合は、翌年に内容を更新するときにタイトルの年も忘れずに直します。古い年のまま残っていると、読む人にも古い記事だと受け取られます。
読まれる記事タイトルは、どう付けますか?
タイトルの役割が分かったら、付け方に移ります。ここでの基本は、読む人が検索に使う言葉で、何が分かる記事なのかを、具体的に、短く伝えることです。施設が伝えたいことから付けるのではなく、読む人が知りたいことから付けるのが、付け方の出発点です。皆さまの施設のブログのタイトルには、読む人が検索に使う言葉が入っているでしょうか?
読み手が検索に使う言葉を、前のほうに置きます
最初に決めるのは、その記事を読んでほしい人が、検索に使う言葉です。施設の中で使っている呼び名と、泊まる人が検索に使う言葉は、違うことがよくあります。たとえば、施設では「離れ」と呼んでいる客室を、泊まる人は「露天風呂付き客室」で探しているかもしれません。言葉を決めるときは、実際に検索してみて、どんな記事が上に並んでいるかも見ます。並んでいる記事が求めているものと違えば、言葉の選び方を見直します。
決めた言葉は、タイトルの前のほうに置きます。1本の記事に入れる言葉は、1つに絞ります。欲張って複数入れると、何の記事か分かりにくくなります。検索結果ではタイトルの全文が表示されないことがあるので、後ろに置いた言葉は見えないことがあります。言葉の選び方は、キーワード選定を扱った記事で詳しく説明しています。そもそもどんなテーマの記事を書くかは、旅館のブログ集客を扱った記事で整理しています。
具体的で簡潔にし、誇張はしません
次に、何が分かる記事なのかを具体的にします。「おすすめの過ごし方」より「雨の日に館内で過ごす3つの方法」のほうが、読む前に中身が想像できます。数を入れると、どのくらいの情報があるかが伝わりやすくなります。ただし、効果を示す数字は、確かめられるものだけにします。売上が何割伸びたといった数字は、出所を本文で示せない限り、タイトルには入れません。
短くすることも大切です。Googleのガイドでは、タイトルを簡潔にし、不要に長くしないこと、同じ言葉を何度も詰め込まないこと、すべての記事で同じ定型の文言を繰り返さないことがすすめられています。文字数の上限は示されていませんが、私たちは自社のメディアで、記事のタイトルを32字以内に収めることを目安にしています。施設名は末尾に短く付ける程度にします。施設名や地域名を入れるのは、その名前で検索する人に読んでほしい記事の場合です。周辺の観光の記事なら、施設名より地域名を前に置いたほうが、探している人の目に留まりやすくなります。

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付けたタイトルが合っているかを、どう確かめますか?
タイトルを付けたら、それが読む人に合っているかを確かめます。タイトルは一度付けたら終わりではなく、検索での見られ方を見て直していくものです。特に、公開から時間がたった記事は、検索される言葉が変わっていることがあります。皆さまの施設では、ブログの記事が検索で何回表示され、何回開かれたかを見ているでしょうか?
検索での表示回数とクリックの割合を見ます
Googleの検索での見られ方は、で確かめられます。記事ごとに、検索結果に表示された回数、開かれた回数、表示に対して開かれた割合、どんな言葉で検索されたかが分かります。表示はされているのに開かれる割合が低い記事は、タイトルが検索した人の求めているものと合っていない可能性があります。
そうした記事は、実際に検索されている言葉を見て、タイトルを直します。想定していた言葉と、実際に検索されている言葉が違うことはよくあります。その場合は、実際の言葉に合わせてタイトルを直すか、その言葉に答える記事を別に書くかを決めます。直したら、数週間から1か月ほどおいて、開かれる割合が変わったかを比べます。一度に多くの記事を直すと、何が効いたのか分からなくなるので、数本ずつ進めます。直したタイトルと日付は一覧に残しておくと、あとで比べるときに迷いません。ブログ全体のアクセスの伸ばし方は、ブログのアクセス数を扱った記事で扱っています。
ここは率直にお伝えします
タイトルの付け方が、検索順位にどの程度影響するかは公開されておらず、私たちも推定の範囲でしか語れません。タイトルを変えるだけで順位が大きく上がる、と言い切る説明を見かけても、そのまま信じないでください。この記事では、確かめられること、つまり検索結果で読む人がタイトルを見て開くかどうかを決めることと、Googleのガイドに書かれていることに絞っています。順位を上げるための小手先の工夫より、読む人に伝わるタイトルを付けることを優先してください。
また、タイトルをどれだけ整えても、本文に読む価値がなければ、施設のブログは予約につながりません。タイトルは、よい記事を、それを探している人に届けるための入口です。タイトルを直しても開かれる割合が変わらないときは、検索している人が求めているものと、記事の中身そのものがずれていないかを見直します。施設ならではの記事をどう書くかは、ここでしか読めない記事を扱った記事も参考になります。

まとめ
ホテル・旅館のブログの記事タイトルは、検索結果で、読む人が記事を開くかどうかを決めるほぼ唯一の材料です。検索結果のタイトルは、title要素や見出しなどから作られ、内容と合わない場合はGoogleが書き換えることがあります。タイトルは本文との約束なので、本文を書き終えてから一文にまとめるつもりで付けます。
付けるときは、読む人が検索に使う言葉を前のほうに置き、何が分かる記事かを具体的に、短く伝え、確かめられない数字で誇張しないことです。付けたあとは、Search Consoleで表示回数と開かれる割合、実際の検索の言葉を見て、数本ずつ直してください。
読んで「なるほど」で終わらせていませんか?
施策は思いついても「どの順で・いつやるか」で止まっていませんか。いま売上を伸ばしている施設と、そうでない施設の差は、「どこで取りこぼしているか」に気づき、「いつ・何をすべきか」を数字で判断できているか。違いはそこだけです。
同じエリア・同じ規模の施設は、すでにデータを見ながら最適なタイミングで手を打ち始めています。一方で「分析する仕組みがない」「何から手をつければいいか分からない」と判断を後回しにしている間も、機会損失は静かに積み上がっていきます。
まずは”自社で実際に何が起きているか”を見るところから。それが、最適なタイミングで最適な一手を選べる施設への第一歩です。
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