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2024.05.29
2022.09.03
「旅館の経営状態を改善したい」「旅館が集客を拡大するためには何が必要なのか?」などの悩みを抱える旅館の経営に関わる方からのご相談が増えています。同じ地域によっても集客が安定している施設としていない施設では、どのような違いがあるのでしょうか?
本記事では、旅館業界の動向や宿泊客の声から分析し、旅館の方向性をできるだけ明確に示しています。最後まで有益な情報を詰め込んでいるので、ぜひ参考にしてみてください。
結論どうすればいいのか…を知りたい方は、Web上で売上改善に成功したホテル・旅館の事例6選をご覧ください。
「平成31年度 観光庁観光産業課」のレポートに記載されている宿泊施設数のデータを基に進めていきます。
上記の図をご覧いただければ一目で分かるのが、ホテルの軒数が増えている一方、旅館の軒数は下がっていることです。
ホテルの軒数・客室から読み取れることは、旅館に比べて軒数は少ないものの、1施設あたりの客室数が大きい点です。ビジネスホテルなど大手ホテル会社は、首都圏以外の地方にも宿泊需要の可能性を見込んで参入しています。
さらに、昨今では不動産会社や飲食店会社など、大手企業がホテル展開をするようになってきたことがホテル軒数の増加につながっています。旅館の軒数の右肩下がりしている理由としては、宿泊業界も多様化してきたことから、和モダンなホテルが増えているのも事実。旅館としての魅力が薄れてきていたり、時代の変化に対応できていないことが大きな要因として考えられます。こちらに関しては、後ほどご説明します。
上記グラフからも分かるように、宿泊施設の倒産件数は増加しています。2015年以降から現在にかけても、新規の宿泊施設が増加する一方、倒産する施設も比例して増えていることが、画像1と画像2のデータから読み取ることができます。
近年では、国内旅行者・インバウンドともに国内旅行の需要が上がっていたことから、ホテル開業も進んでいるので、地域での競争もより激しくなっているのです。さらに、新型コロナウイルスの影響も受けて、旅行者が激減してしまったことから、経営に苦しむ施設は増えつつあります。
【ホテル・旅館業界の流れ】
・ホテル軒数は増えているが旅館軒数は減っている
・他業種の参入や地方開業する軒数が増えている
・ホテル・旅館の倒産軒数は右肩上がり
なぜホテルは増えているのに、旅館が減り続けているのだろう….と思った方がほとんどではないでしょうか。続いては、観光庁のレポートから分析していきます。
上記の画像の左側では、国内旅行で最も利用される施設はホテルが75%で、旅館の利用は18%と大きな差があります。
【旅館を選ばなかった理由TOP3】
①価格が高い(割高に感じている)
②予算に見合った旅館がない
③仲居さんが部屋に来るのがイヤ
旅館が選ばれない理由として、価格やサービスに対する不満が多くありました。その他では「旅館の設備が古そう」や「仲居さんが部屋に入ってくるのが嫌だ」なども挙げられました。
また、出入りが自由にできなかったり、宿泊すると必ず食事が付くのがホテルと異なる点となり、宿泊時に懸念されてしまうのでしょう。昔ながらの和風な雰囲気を楽しめるのが強みでもある旅館でも、現在の旅行者とのニーズマッチしていないことが読み取れ、旅館における最大の課題であることがわかります。
そこで旅館の課題を踏まえて、「宿泊客が求めているものが何か」を見直すことが必要です。お客様は旅館に対して固定概念を抱えてしまっているので、それを取り除けるようなプロモーションが効果的だと考えられます。
【よくある事例】
お客様A:旅行先も決めたことだし、旅館でも検索してみるか。え〜っと、、、(Web上で)地域名+旅館の検索っと……。なんか良さそうな旅館なんだけど、ホームページ見づらいから違うところを探してみよう。
上記のような事例はホテルでは少なく、老舗が多い旅館にはよくある課題です。Web上で検索ヒットしても、ホームページでの情報取得がしづらいと、せっかくの予約がされる機会を失ってしまいます。
OTAで検索しても掲載できる情報が限られていることから、宿泊予約を検討している約半分の人はホームページに訪れて再検討するのです。
何を強みとしているな旅館なのか認識できないようなホームページは、大きな損失をしていると言っても過言ではありません。旅館の経営をより良くしたいと考えている方は、ホームページの改善で旅館の課題に取り組んでみてはいかがでしょうか?
関連記事:予約の流れは公式サイトで決まる!?成果を増やすサイト内のWeb施策5選
旅館の経営がホテル経営に比べて厳しい理由は、大きく分けて3つあります。
【旅館経営が成り立たない3つの理由】
1. Web上での施策をしていない
2. 国内OTAしか利用していない
3. 時代の変化に追いつけていない
上記にある3つの要素が、首都圏や観光需要の高い地域にある旅館が集客できて、他地域の旅館で集客できていない理由です。旅館は地域のコミュニティなどに深く根付いていることから、「これでいい、このままでいい」という印象が強いですが、従来の集客方法では例年のように予約を獲得できなくなるでしょう。
その理由としては、旅行や宿泊施設の情報を取得する方法がスマホに変わり始めたことにより、検索が簡単になりました。そのことから、宿泊施設の比較検討が簡単になり、自分自身に見合う旅館を見つけることができます。
つまり、施設側は検索するお客様とマッチング率を上げるためには「情報発信」が重要です。これからは「待つ集客」ではなく、「呼ぶ集客」にシフトしなければなりません。
仮に、OTA集客に依存しすぎてしまうと、競合施設との比較検討が簡単にできるので、予約数が劇的に変わる可能性は見込めません。時代の変化に対応しないことには、旅館ブームが再来するのは難しいでしょう。逆に、Webを活用した集客施策を実践することで、現状の予約数をさらに伸ばし、旅館の経営を立て直すことができます。
関連記事:「旅行のニーズ変化」とは?経済と社会動向が旅行業界に与える影響を紹介
今回は、今までの旅館業界の動向から、未来の旅館経営に欠かせないことについて解説しました。
【まとめ:旅館経営をより良くするポイント】
・お客様が求めているものを理解し、発信する
・旅館に泊まりたい客層をできるだけ絞る
・Web全体を活用した集客戦略に取り組む
・施設内のオペレーションを見直す
「温泉街だから自然とお客様が泊まられていた」という時代ではもうなくなり、インターネットで集客できるような仕組みづくりをしていく必要があります。認知度を上げる取り組みや予約を増やしていくためには、積極的にマーケティングを行わないと売上に悩み続けることになるでしょう。
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