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ホテルのフィードバックシステム|顧客の声を改善に回す方法

公開 更新 ホテルマーケティング 岡元 葉月

ホテルのフィードバックシステム|顧客の声を改善に回す方法

「アンケートは置いているけれど、集まった声が改善につながっていない」。私たちmicadoはホテル・旅館のマーケティングを支援しており、顧客満足度の話になると、この悩みをよく聞きます。客室のアンケート用紙、チェックアウト時の一言、滞在後のメール。顧客の声を集める手段はどの施設にもあります。足りないのは、集めた声を担当の部署に届け、直し、その結果を顧客に返すまでの流れです。

この記事は、ホテルのフィードバックシステムを、顧客の声を改善に回す仕組みとして整理します。仕組みの全体像、声の集め方、集めた声を改善と顧客への返答につなげる方法の順に扱います。


フィードバックシステムとは、何をする仕組みですか?

最初に、フィードバックシステムという言葉の中身をそろえます。アンケートを配ることだけを指すと、集めたあとの流れが抜け落ちます。皆さまの施設では、集まったアンケートを、最後に誰が読んでいるでしょうか?

顧客の声を集め、届け、直し、返すまでの流れです

私たちは、フィードバックシステムを4つの段階に分けて考えています。1つ目は、顧客の声を集めることです。2つ目は、集めた声を、直せる立場の部署や担当に届けることです。3つ目は、届いた声をもとに、運営やサービスを直すことです。4つ目は、直したことを顧客に返すことです。

多くの施設は、1つ目の段階で止まっています。アンケートの用紙は集まっても、フロントの棚に積まれたまま月末に支配人が目を通すだけ、という形では、清掃や料理の担当には声が届きません。声が届かなければ、同じ不満が繰り返されます。現場のスタッフも、自分の仕事がどう受け止められているのかを知る機会を失い、良い声が励みになることもありません。

4つの段階のうち、どこが詰まっているかを確かめると、手を入れる場所が見えてきます。集める手段を増やす前に、届ける先と、直したことの記録の仕方を決めておくのが近道です。集める手段だけを増やすと、読まれない声が増えるだけになります。最初は、誰が、いつ、どこに記録するかの3つを決めるだけで十分です。

口コミが出る前の声を拾えるのが強みです

やGoogleの口コミも顧客の声ですが、フィードバックシステムで集める声とは役割が違います。公開の口コミは、書こうと思った人の声だけが、滞在が終わったあとに出てきます。不満があっても口コミを書かずに帰り、次は別の施設を選ぶ人の声は、そこには表れません。

施設が自分で集める声は、こうした書かれない声を拾えます。とくに滞在中に拾えた声は、その場で直せます。空調の不具合や、部屋の音への不満をチェックアウトの前に聞けば、対応して印象を変えられます。対応が遅れれば、その不満は公開の口コミとして残り、次に予約を考える人の目に触れます。その場で謝って直した経験が、かえって好意的な口コミにつながることもあります。

つまり、フィードバックシステムは公開の口コミの前に置く仕組みです。公開の口コミと、施設が自分で集めた声を並べて見ると、どちらにも出ている不満と、片方にしか出ていない不満が分かれます。公開の口コミの集め方と分析の手順は、クチコミ分析の手順を整理した記事で扱っています。


顧客の声は、どこでどう集めればよいですか?

次に、声の集め方を決めます。集める場所と時期を変えると、拾える声の種類も変わります。すべてを一度に始める必要はありません。皆さまの施設では、滞在中と滞在後のどちらで、より多くの声を集めているでしょうか?

滞在中はフロントと客室、滞在後はメールで集めます

滞在中の声は、フロントと客室で集めます。チェックアウトのときに「お部屋で気になったことはありませんでしたか」と一言聞くだけでも、用紙には書かれない声が出てきます。客室には、紙の用紙に加えて、スマートフォンで答えられる二次元コードを置くと、答える負担が下がります。聞いた声は、その日のうちに記録に残します。口頭で聞いた声は、記録しなければ翌日には消えてしまいます。誰が聞いても同じ形で残せるよう、記録の欄をあらかじめ決めておきます。

滞在後の声は、メールで集めます。チェックアウトの翌日ごろに、お礼と一緒に短いアンケートを送る形です。滞在の記憶が新しいうちに届くので、具体的な声が集まりやすくなります。滞在後のメールの送り方は、ホテルのメールマーケティングの設計を扱った記事で詳しく整理しています。

公式のSNSに届くコメントやメッセージも、顧客の声です。SNSの担当だけが読んで終わりにならないよう、同じ記録に入れておきます。どの手段で集めた声も、1つの表にまとめることが、次の段階につなげる前提になります。

質問は少なくし、自由記述を必ず残します

アンケートの質問は、少ないほど答えてもらえます。私たちがおすすめしているのは、総合の満足度、また泊まりたいか、良かった点、残念だった点の4つ程度です。設備やサービスの項目を細かく並べたくなりますが、質問が増えるほど、途中でやめる人が増えます。

点数で答える質問だけでは、理由が分かりません。満足度が低かったとしても、何が原因かが書かれていなければ、直しようがないからです。そのため、良かった点と残念だった点は、必ず自由に書ける欄を残します。改善のヒントの多くは、この欄から出てきます。同じ言葉が何度も出てくるなら、それは多くの顧客が感じていることだと考えられます。

予約のときに聞いておけることは、アンケートで聞かないようにします。滞在の目的や同行者は予約の情報から分かることが多く、同じことを二度聞くと答える負担が増えるだけです。アンケートの結果は予約の情報と結びつけておくと、客室の種類や宿泊のプランごとに、満足度の違いを見ることもできます。

顧客の声を集める3つの場所
顧客の声を集める3つの場所

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集めた声を、どう改善につなげますか?

最後に、集めた声を改善と顧客への返答につなげる方法を整理します。ここが動かなければ、どれだけ声を集めても満足度は上がりません。皆さまの施設では、顧客の声をきっかけに直したことを、記録しているでしょうか?

担当の部署に届け、直したことを顧客に返します

集めた声は、週に一度など決まった日にまとめ、清掃、料理、フロント、設備といった担当の部署に振り分けます。部署ごとに、直すこと、直せないこと、検討することを決め、その理由と一緒に記録します。直せない声にも理由を残しておくと、同じ声が出たときに議論をやり直さずに済みます。部署をまたぐ声は、支配人など全体を見る人が受け持つと決めておくと、どこにも届かない声がなくなります。

直したことは、顧客に返します。アンケートに答えてくれた人には、次の案内のメールで「いただいた声をもとに、こう変えました」と伝えます。公開の口コミで指摘された内容なら、返信の中で、直したことを具体的に書きます。返すことで、声を寄せてくれた人は、自分の意見が届いたと感じられます。口コミへの返信の書き方は、口コミ返信の対応を扱った記事で整理しています。

声が反映されたと分かると、顧客は施設を身近に感じ、次の滞在を考えるきっかけになります。再訪を公式サイトの予約につなげる方法は、ホテルのロイヤルティを扱った記事が参考になります。

ここは率直にお伝えします

施設が自分で集めるアンケートの点数は、公開の口コミより高く出やすいものです。スタッフに直接聞かれると、不満を言いにくい人が多いからです。点数が高いことに安心せず、残念だった点の自由記述と、公開の口コミの内容を並べて見ることをおすすめしています。

もう1つ正直に書くと、集まった声のすべてを直すことはできません。費用がかかるもの、施設の方針と合わないもの、一人だけの好みに近いものもあります。直せない声に対しては、なぜ直せないのかを丁寧に伝えるほうが、黙っているより信頼につながります。大切なのは、すべてに応えることではなく、どの声に応えるかを決めて、その理由を説明できることです。

どの声から直すかの順番は、件数と、予約への影響と、直しやすさの3つで決めるのが現実的です。お金をかけずにすぐ直せることから手をつけると、現場にも変化が伝わりやすくなります。予約の前後に顧客とつながる接点の全体は、ホテルの顧客体験の設計を扱った記事で整理しています。

顧客の声を改善に回す3つの手順
顧客の声を改善に回す3つの手順

まとめ

ホテルのフィードバックシステムは、顧客の声を集め、担当の部署に届け、直し、直したことを顧客に返すまでの流れです。多くの施設は集める段階で止まっているので、届ける先と記録の仕方を先に決めます。

声は、滞在中はフロントと客室で、滞在後はメールで集めます。質問は少なくし、良かった点と残念だった点の自由記述を必ず残します。集めた声は部署ごとに振り分けて直すかどうかを決め、直したことはメールや口コミの返信で顧客に返します。公開の口コミの前に声を拾うことが、満足度と次の予約の両方を守ります。

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アンケートは集めているけれど、改善につながっていない段階でも構いません。いま使っているアンケートの質問と、集まった声の扱い方をお聞かせいただければ、どこで流れが止まっているかを一緒に確かめるところから始められます。

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    ホテルのフィードバックシステムに関するよくある質問

    ホテルのフィードバックシステムは何をする仕組みですか?

    ホテルのフィードバックシステムは、顧客の声を集め、担当の部署に届け、直し、直したことを顧客に返す仕組みです。アンケートを配るだけではなく、4つの段階を回すことが前提です。

    ホテルのフィードバックシステムで声はどこで集めますか?

    ホテルのフィードバックシステムでは、滞在中はフロントと客室、滞在後はメールで声を集めます。客室には紙の用紙に加えて、スマートフォンで答えられる二次元コードを置きます。

    ホテルのアンケートはどんな質問に絞るべきですか?

    ホテルのアンケートは、総合の満足度、また泊まりたいか、良かった点、残念だった点の4つ程度に絞ります。良かった点と残念だった点は、必ず自由に書ける欄を残します。

    ホテルのフィードバックで改善の順番はどう決めますか?

    ホテルのフィードバックでは、件数と予約への影響と直しやすさの3つで順番を決めます。お金をかけずにすぐ直せることから手をつけると、現場にも変化が伝わりやすいです。

    本文をもとにAIで作成しました。

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    この記事を書いた人

    岡元 葉月

    岡元 葉月

    マーケティングコンサルタント

    メディア会社→地方旅館→リゾートホテル→株式会社micadoで、コンサルタント×メディア副編集長×社内広報を担当。一軒でも多くの宿泊施設様に、ホテルマーケティングの素晴らしさを届けられるように発信していきます!!

    プロフィールを見る

    監修

    田代貴彦

    株式会社micado 代表取締役

    マーケティング支援実績700社以上