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ホテルのブランド構築|コンセプトを滞在の体験にそろえる方法

公開 更新 ホテルマーケティング 岡元 葉月

この記事の要点

  • 強みは同じエリア・同じ価格帯と比べ、客室や眺望など予約時の物差しで言語化します。
  • コンセプトは現場のスタッフと一緒に決め、判断の基準として共有します。
  • 口コミ、指名検索、価格を下げずに選ばれているかで伝わり方を確認します。

本文をもとにAIで作成しました。

ホテルのブランド構築|コンセプトを滞在の体験にそろえる方法

「コンセプトは決めたのに、ブランドができている実感がありません」。私たちmicadoはホテル・旅館のマーケティングを支援しているので、の相談の中でこの声をよくいただきます。ロゴやコンセプトの言葉はそろっているのに、予約する人にも、現場のスタッフにも、施設らしさが伝わっていない状態です。

この記事では、ホテルのブランド構築を、コンセプトを決めることで終わらせず、滞在の体験としてそろえるところまで整理します。強みとコンセプトの決め方、現場への落とし込み方、伝わっているかの確かめ方の3つです。SNSでの発信の軸は別の記事で扱い、ここでは施設そのもののブランド構築に絞ります。


ホテルのブランド構築は、何から始めればよいですか?

ブランド構築というと、ロゴやデザインから手をつけたくなります。ただ、形にする前に決めておくことがあります。皆さまの施設では、同じ価格帯の施設と比べて、何が勝っているのかを一言で言えるでしょうか?

強みは、同じ価格帯の施設と比べて言葉にします

ブランド構築は、施設の強みを確かめることから始まります。このとき大切なのは、強みを施設の中だけで考えないことです。温泉がある、料理がおいしい、という強みは、同じエリアの多くの施設も持っています。

私たちは、同じエリア、同じ価格帯の施設と並べたときに、何が勝っているのかを言葉にすることをおすすめしています。比べる相手を決めると、強みは具体的になります。客室の広さなのか、眺望なのか、食事の内容なのか、スタッフの対応なのか。予約する人が施設を比べるときに使う物差しの上で、勝っている点を探します。

勝っている点が見つからない場合は、それ自体が大切な発見です。何で勝つかを決めることが、ブランド構築の最初の仕事になります。

コンセプトは、誰のどんな課題に応えるかで決めます

強みが分かったら、それを使って誰の、どんな課題に応えるのかを決めます。私たちは、マーケティングで最初に問うべきなのは、相手が誰かではなく、相手が何を解決したいのかだと考えています。年齢や家族構成は入口にすぎません。

たとえば、日常から離れて静かに休みたい人に、客室の広さと眺望で応える。家族で過ごす時間をつくりたい人に、食事の場と館内の過ごし方で応える。こうして、課題と強みを結んだものがコンセプトになります。

コンセプトが決まると、施設の判断に軸ができます。どの改装に費用をかけるか、どのプランを作るか、どの写真を使うか。迷ったときに、コンセプトに照らして決められるようになります。コンセプトは、スタッフが覚えて口にできる短い言葉にまとめておきます。

コンセプトは、現場のスタッフと一緒に決めます

コンセプトは、経営陣だけで決めてしまいがちです。ただ、滞在の体験をつくるのは、毎日顧客と接している現場のスタッフです。スタッフが納得していないコンセプトは、言葉としては掲げられていても、体験には表れません。

決める段階から、フロント、客室、調理、清掃といった各部門のスタッフに加わってもらいます。顧客からよく褒められること、よく聞かれること、困らせてしまうことは、現場のスタッフが一番よく知っています。その声から、強みの裏づけや、コンセプトに足りない視点が見つかります。

自分たちで決めたコンセプトであれば、スタッフは自分の言葉で顧客に伝えられます。新しく入ったスタッフにも、なぜこのコンセプトなのかを、決めた経緯とあわせて伝えておくと、施設の軸が受け継がれます。


コンセプトを、どう滞在の体験に落とし込みますか?

コンセプトを決めただけでは、ブランドにはなりません。予約する人や泊まった人が目にするのは、言葉ではなく、写真や客室、スタッフの対応といった実行だけだからです。皆さまの施設では、コンセプトが館内のどこに表れているでしょうか?

細部まで、同じ印象にそろえます

コンセプトを形にするときは、顧客が触れるあらゆる場面で印象をそろえます。館内の設えやロゴ、客室の備品だけでなく、公式サイト、の施設紹介、SNSの写真や文章も含めます。

特に見落とされやすいのが、の掲載内容です。媒体ごとに施設の紹介文や写真の雰囲気がばらばらだと、予約する人は、どれが本当の施設の姿なのか分からなくなります。私たちは、各の施設紹介文やプランの説明に、同じエリア、同じ価格帯の施設との違いが一貫して表れているかを確かめるようにしています。

写真や紹介文を入れ替えるときは、すべての媒体をまとめて見直す日を決めておくと、印象のずれが生まれにくくなります。季節の入れ替えや客室の改装の後は、特にずれが生まれやすい時期です。

スタッフが、その場で判断できる範囲を決めます

ブランドの体験を左右するのは、マニュアルにない場面での対応です。記念日だと分かった顧客に何かできないか、困っている顧客にどこまで応えてよいか。そのたびに上司の許可を待っていては、体験の質が下がります。

そこで、コンセプトに沿うことであれば、スタッフがその場で判断してよい範囲を決めておきます。使ってよい予算の目安や、提供してよいサービスの範囲を決めておけば、スタッフは迷わず動けます。判断の基準になるのが、一緒に決めたコンセプトです。

その場の判断で生まれた対応は、口コミで語られやすい体験にもなります。良い対応があれば共有し、施設全体の基準として育てていきます。反対に、コンセプトから外れた対応があったときも、責めるのではなく、判断の基準を見直すきっかけにします。

やらないことも、決めておきます

ブランド構築では、やることと同じくらい、やらないことを決めることが大切です。すべての顧客のすべての要望に応えようとすると、施設の印象はぼやけ、手間と費用もかかります。

静かな滞在をコンセプトにするなら、にぎやかな団体向けのプランは控える。食事を強みにするなら、食事なしの格安プランを前面に出さない。こうした選択が、コンセプトに共感する人を集め、期待とのすれ違いを減らします。

戦略が必要になるのは、目標があり、使える資源が限られ、選ぶ必要があるからです。やらないことを決めるのは、限られた資源を強みに集めるための判断です。やらないと決めたことは、スタッフにも共有しておきます。断る場面で迷わずに済み、対応がぶれなくなります。

ホテルのブランド構築を体験に落とし込む3つの方法
ホテルのブランド構築を体験に落とし込む3つの方法

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ブランドが伝わっているかを、どう確かめますか?

ブランド構築の成果は、すぐには数字に表れません。それでも、伝わっているかどうかを確かめる手がかりはあります。皆さまの施設の口コミには、コンセプトで掲げている言葉が出てきているでしょうか?

口コミに出てくる言葉で確かめます

最も手軽な手がかりは、口コミです。数か月分の口コミを読み、コンセプトで掲げている言葉や、強みとして打ち出している点が、どのくらい語られているかを見ます。静かな滞在を掲げているなら、静かに過ごせたという声が増えているかどうかです。

反対に、コンセプトと関係のない点ばかりが褒められている場合や、コンセプトと逆の不満が出ている場合は、体験か発信のどちらかがずれています。口コミは、ブランドが現場で実行できているかを映す鏡です。気になる声があれば、現場のスタッフと共有し、体験の側で直せることから手をつけます。

読むときは、媒体ごとに分けて見ます。媒体によって泊まる人の層が違うので、どの媒体でコンセプトが伝わり、どこで伝わっていないかが見えてきます。

と、価格を下げずに選ばれているかで確かめます

もう1つの手がかりは、施設名での検索の数です。施設の名前を覚えて検索する人が増えていれば、印象が積み上がっている兆しです。の考え方は、指名検索を増やす方法を扱った記事で整理しています。

あわせて、価格を下げずに選ばれているかも見ます。ブランドが伝わっていれば、周辺の施設が値を下げても、自社は価格を大きく下げずに予約が入ります。私たちは、単価を下げる施策は最後の手段だと考えていますが、それができるのは、価格以外で選ばれる理由があるからです。周辺の施設が値を下げた時期に、自社の予約と単価がどう動いたかを振り返ると、ブランドの強さの目安になります。

選ばれる理由と好まれる施設のつくり方は、プレファレンスを扱った記事でも整理しています。

ここは率直にお伝えします

ブランド構築を進めれば予約や単価が何割上がる、という数字を、私たちは公開できる形で持っていません。ブランドの効果は時間をかけて表れ、他の施策の影響とも切り分けにくいからです。有名な施設の成功例をそのまま真似ても、強みが違えば同じ結果にはなりません。

また、ブランド構築は一度で終わる仕事ではありません。周辺に新しい施設ができれば、同じ価格帯で勝っている点も変わります。半年や1年ごとに強みとコンセプトを見直し、口コミの言葉とで確かめる、という流れを続けることが大切です。価格を下げずに売上を伸ばす考え方は、売上を上げる10の方法の記事でも整理しています。SNSでの発信の軸のそろえ方は、SNSブランディングを扱った記事で整理しています。

ブランドが伝わっているかを確かめる3ステップ
ブランドが伝わっているかを確かめる3ステップ

まとめ

ホテルのブランド構築は、コンセプトの言葉を決めて終わりではありません。同じエリア、同じ価格帯の施設と比べて何が勝っているかを言葉にし、誰の、どんな課題に応えるかでコンセプトを決めます。決める段階から現場のスタッフに加わってもらいます。

そのうえで、館内からの掲載まで細部の印象をそろえ、スタッフがその場で判断できる範囲を決め、やらないことも決めます。伝わっているかは、口コミに出てくる言葉、の数、価格を下げずに選ばれているかで、長い期間をかけて確かめます。

読んで「なるほど」で終わらせていませんか?

施策は思いついても「どの順で・いつやるか」で止まっていませんか。いま売上を伸ばしている施設と、そうでない施設の差は、「どこで取りこぼしているか」に気づき、「いつ・何をすべきか」を数字で判断できているか。違いはそこだけです。

同じエリア・同じ規模の施設は、すでにデータを見ながら最適なタイミングで手を打ち始めています。一方で「分析する仕組みがない」「何から手をつければいいか分からない」と判断を後回しにしている間も、機会損失は静かに積み上がっていきます。

まずは”自社で実際に何が起きているか”を見るところから。それが、最適なタイミングで最適な一手を選べる施設への第一歩です。

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施設の強みが同じ価格帯の中でどこにあるのか、コンセプトが滞在の体験や掲載内容にどう表れているかを、口コミと予約データをもとに一緒に整理します。コンセプトがまだ言葉になっていない段階でも構いません。答えを用意してからではなく、迷っている段階でご相談ください。

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    ホテルのブランド構築に関するよくある質問

    ホテルのブランド構築は何から始めるべきですか?

    ホテルのブランド構築は、同じエリア・同じ価格帯の施設と比べて何が勝っているかを言葉にすることから始めます。客室の広さ、眺望、食事、スタッフ対応のどれで勝つかを先に決めると、強みが具体になります。

    ホテルのコンセプトはどう決めればよいですか?

    ホテルのコンセプトは、誰のどんな課題に応えるかで決めます。日常から離れて静かに休みたい人なら客室の広さと眺望、家族で過ごしたい人なら食事の場と館内の過ごし方で応える形にします。

    ホテルのブランド構築を現場に落とす方法は?

    ホテルのブランド構築は、館内や公式サイト、OTAの紹介文と写真まで同じ印象にそろえて落とし込みます。さらに、コンセプトに沿う範囲でスタッフがその場で判断できる予算やサービスの範囲も決めます。

    ホテルのブランドが伝わっているかはどう確かめますか?

    ホテルのブランドは、口コミ、指名検索、価格を下げずに選ばれているかで確かめます。数か月分の口コミで掲げた言葉が出ているかを見て、周辺が値下げした時期の予約と単価も振り返ります。

    本文をもとにAIで作成しました。

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    この記事を書いた人

    岡元 葉月

    岡元 葉月

    マーケティングコンサルタント

    メディア会社→地方旅館→リゾートホテル→株式会社micadoで、コンサルタント×メディア副編集長×社内広報を担当。一軒でも多くの宿泊施設様に、ホテルマーケティングの素晴らしさを届けられるように発信していきます!!

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    監修

    田代貴彦

    株式会社micado 代表取締役

    マーケティング支援実績700社以上