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インバウンド需要が高まっている現在、国内客ではなくインバウンドをターゲットとしたマーケティグ施策を行えるかが、人気のホテルとそうでない施設の違いとなります。
この流れに乗るためには、海外OTAを中心とした集客施策に力を入れることが重要視されており、プロの知識を最大限に活かせる運用代行も検討すべき施策の一つです。本記事では、海外OTA運用の代行を行っているマーケティングのプロが、メリットとデメリットを解説しております。運用代行を依頼するか検討している施設様は、最後まで読んでぜひ参考にしてみてください。
アフターコロナ時代を迎えつつある2023年において、インバウンド需要が急速に高まっており、訪日外国人旅行客をターゲットにしたマーケティング施策がホテル・旅館の売上向上やブランディングに大きく寄与します。
世界から注目される日本の観光資源を活用し、インバウンド市場の拡大に伴うビジネスチャンスを捉えることで、施設の利益率も向上させることができます。このような市場状況を背景に、インバウンド集客の必要性がますます高まっています。
インバウンド市場の拡大は、ホテル・旅館業界にとって大きなチャンスです。世界の大手旅行会社が発表した2023〜2024年までの旅行トレンドでは、日本の観光資源が注目を集めています。インバウンド観光客は国内旅行客よりも宿泊日数が長く、宿泊単価も高いため、施設の利益率を伸ばすことが可能です。この市場をうまく取り込むことで、ホテル・旅館業界も大きなビジネスチャンスを得られます。
さらに、インバウンド観光客をターゲットにすることで、平日と週末の稼働率の差を緩和し、安定した収益が期待できます。国内旅行客をターゲットにした場合、客層によって平日と週末での稼働率に大きな差が生じることがありますが、インバウンド観光客はこの点において柔軟性があります。
海外OTAの運用代行は、ホテルや旅館のビジネスにおいて重要な役割を果たします。特にインバウンド観光客の獲得や効果的なマーケティング施策の実施には、そのメリットが大きく現れます。以下では、具体的なメリットについて詳しく説明します。
海外OTAの運用代行を活用することで、インバウンド観光客との接点を増やすことが可能です。多言語対応や異文化理解のノウハウを持っているプロフェッショナルな運用代行業者は、自施設の魅力を外国人観光客に適切に伝えることができます。これにより、海外からの宿泊客の数が増加し、リピーター獲得や口コミ拡散に繋がります。
海外OTAの運用代行を利用することで、効果的なマーケティング施策が実施できます。運用代行業者は、各国の市場状況や消費者行動に精通しており、最適なプロモーション戦略を提案します。これにより、競合他社との差別化や、高い費用対効果を実現できます。
また、宿泊施設の評価や口コミを分析し、改善点を抽出することで、サービス品質の向上にも繋がります。これは、施設の評判向上やブランディングに役立ちます。
以上のように、海外OTAの運用を代行することで、ホテル・旅館業界においてインバウンド観光客の獲得や効果的なマーケティング施策の実施が可能となり、ビジネスの発展に貢献します。
海外OTAの運用を代行する際には、デメリットも存在します。しかし、適切な対策を行うことで、これらのデメリットを最小限に抑えることができます。具体的なデメリットと対策方法については以下で説明します。
海外OTA運用代行には、OTAの手数料や運用代行の費用がかかります。高いコミッション率が気になるところですが、対策として運用効果を最大限に引き出す戦略を立てることが重要です。特定の期間や曜日にプロモーションを実施し、効果的な販売促進を行うことで、費用対効果を向上させましょう。また、複数の海外OTAを比較検討し、自施設に最適なパートナーを選ぶことも大切です。
海外OTAを利用すると、自施設の独自性やブランディングが希薄になるリスクがあります。他の施設との差別化が図りにくいからです。対策として、以下のポイントに留意しましょう。
まず、施設の独自性や魅力を強調する情報を充実させましょう。写真や動画を活用し、特色ある客室や施設のサービスをアピールし、宿泊プランやイベントなど、他の施設にはない独自の取り組みを提案することで、競合施設との差別化が図れます。
さらに、施設のオンライン評判管理にも力を入れることが重要です。良い評価を獲得することで、ブランディングや認知度向上に繋がります。顧客からのフィードバックに対して迅速かつ丁寧に対応することで、リピーターや新規顧客の獲得につながります。
海外OTAの持つメリットとデメリットをご理解いただけたところで、続いては各海外OTAの特徴と活用方法について説明していきます。運用代行をお願いするにしても、各OTAの特徴を理解していないと自社に合わない媒体に費用をかけてしまう可能性があります。
以下で説明を参考に、運用代行にお願いする際のポイントをぜひ押さえてください。
Booking.comは世界190ヵ国以上で利用される人気のOTAで、ユーザー属性は幅広く、ビジネス客から観光客まで多岐にわたります。また、同サイトでは口コミ評価が重要視されるため、質の高いサービスを提供し好評価を獲得することが集客に繋がります。
プロモーション面では、Booking.com独自の「Geniusプログラム」が特徴的で、プロモーションや割引プランを活用することで、予約数を増やせるでしょう。
Expediaは航空券やアクティビティ予約も可能なため、一括手配を希望するユーザーが多く利用しています。提携パートナーと連携し、魅力的なパッケージプランを作成することで、顧客満足度を高めることができるでしょう。
プロモーション面では、Expediaの「メンバー限定価格」や「Expediaリワード」を活用し、会員向けの特別価格やポイント制度でリピート率を向上させることができます。
Agodaはアジア圏のユーザーが多く、特に東南アジア観光客向けのサービスが強みです。多言語対応や現地文化に合った設備を提供することで、集客力を向上させることができます。
また、「Agodaキャッシュバック」や「ポイントMAXプログラム」などの割引やプロモーションに力を入れているため、タイムリーな特別プランを提案して予約率を高めましょう。
Trip.comは中国市場に強みを持つOTAで、中国語対応のサービスや中国人観光客向けの設備が効果的で、中国の伝統行事や祝日に合わせたプロモーションでターゲット層にアピールできます。
さらに、「Trip.comポイント」や「会員限定価格」を活用し、グループ旅行や家族旅行向けの宿泊プランを提供することで、リピート率を高めることができます。
Hotels.comは世界中のホテルを網羅したOTAで、ユーザーフレンドリーな検索機能が特徴なため、顧客に選ばれやすいように魅力的な写真や詳細な施設情報を掲載しましょう。Hotels.comのユーザーは比較検討をする傾向があるため、競合施設と差別化できるサービスや特典を提供することが効果的です。
Hotels.comリワードプログラムに参加し、リピート客を獲得しやすくすることが重要です。期間限定のプロモーションや割引プランを実施して、予約率を高めましょう。
ここまでで、海外OTAのメリット・デメリットや各媒体の特性についてのご紹介をいたしましたが、いかがでしたでしょうか。国内のホテル・旅館の宿泊需要はコロナ前の水準に戻りつつあるなかで、海外からさらなる旅行客の増加が予想されるため、予約最大化に向けた販売促進を行っていく必要があります。
国土交通省(観光庁)によると、コロナ前の水準に戻ってくるのは2025年と予測をしており、旅行消費額は5兆円越えに設定しています。2025年には大阪万博の開催があるため、新たな観光立国推進基本計画に向けた「高付加価値で持続可能な観光づくり」に注力していくことが決まっているのです。
インバウンド需要にしっかりと対応し、売上向上だけでなく、施設のブランド力を磨いていけるような取り組みをしていきましょう。
国内のホテル・旅館さまのOTA運用コンサルティングやマーケティング支援をしているmicadoでは、海外OTAの集客支援を行っております。インバウンド需要の高騰にあたって、日本人宿泊客よりも宿泊日数が長く、ADRも高いことから、予約売上の最大化に貢献しやすい客層なのです。
海外OTAと国内OTAの販売促進の違いとしては、主に以下の3点が挙げられます。
・時期や国籍などプロモーションの棲み分けができる
・プロモーションの期間を細かく調整できる
・国内OTAよりも販促費用を節約しやすい
人材獲得が厳しい状況では、今まで通りの運営方針ではなく、外部委託で専門家に任せてホテル・旅館のマーケティングを磨いてみるのはいかがでしょうか。
その他にも、インバウンド集客の施策について知りたい方は、インバウンド集客で宿泊予約を増やすホテル・旅館向けの7つの施策をご覧ください。