初めての採用マーケティング、最初に取り組むべきターゲット選定のやり方

1.採用マーケティングの変化 

 通年採用が始まり、多くの企業で自社の採用サイトを強化する動きが活発になってきました。この記事をお読みの方の企業でも、採用サイトを制作している企業が多いのではないでしょうか。数年前に比べて、現在の採用サイトのデザインや構成は応募者を獲得するために必要な要素を揃えつつありますが、まだ作っただけになってしまっている採用サイトを見かける事が多々あります。

近年では、採用媒体から応募するのではなく、企業の採用サイトから直接応募する求職者が増えている傾向があります。それには、これまで採用情報を採用サイトで公開し、応募フォームはマイナビやリクナビのものを利用していた企業が、採用サイト内で完結できる様な仕組みに変更していることも、採用サイトからの応募が増えている理由の一つですが、求職者の検索行動の変化が、最も大きな理由であると考えられます。本書をお読みの採用担当者の方でもここ数年でWebサイトからの応募者数が増えていることを実感している方も多いかと思いますが、この求職者の検索行動の変化に対応していくことが、これからの採用目標に大きな影響を与えることは間違えなく、採用サイトの強化は企業に取っての必須項目となっていくと予想されます。

採用サイトの強化については、「中小企業が採用コストを削減するためのオウンドメディア戦略とは」でもご紹介していますのでチェックしてみてください。

2.応募者の増えるWebサイトとは

 採用サイトの強化が重要なことは、前章をお読みにならなくてもご存知だった方がほとんどかと思いますが、採用サイトを強化するために、ここではWebマーケティングの観点から、「応募したくなる」「魅力的に見える」企業の採用サイトの条件についてご説明していきます。

そもそも「応募したくなる」「魅力的に見える」というのは、どの様な感情によるものなのかについて考えていきます。どの様な求人を見た時に求職者は、応募したくなるのでしょうか。コロナショック後の今は、多くの人が安定を求めるため給与や条件における優先度はかなり高くなっていると言われています。特にキャリア採用の場面では、現職の給与と条件に不満や不安を持った事による転職活動が増えているため、特に給与、条件面は重要視されているでしょう。しかし、企業としては新卒採用でもキャリア採用でも、優秀なやる気のある人材が欲しいのが本音だと思います。

では、その様な人材をWebサイトで獲得する、「応募したい」と思ってもらうためには、どの様な情報を意識するといいのでしょうか。

それは「ターゲティング」です。

Webサイトの構成を考える上で重要な事は、ターゲットと、その行動や心理状況を把握した上で、情報を整理し、デザインする事です。その点で言うと世の中にあるほとんどのWebサイトは完璧と言えないでしょう。中でも最も多い間違いが「ターゲットを無視した情報発信」です。これは、我々がマーケティング最適化でお手伝いしている企業の90%以上に当てはまる間違いで、分かっていてもできないというのが、難しい点です。

「ターゲットを無視した情報発信」とは、簡単に言うと企業側が発信したい情報と、求職者側が取得したい情報がマッチしていない現象を指します。例えば、企業の強みが2種類あり、求職者はAの強みに魅力を感じているのに対し、企業側はBの強みを全面的に打ち出していたとします。その場合、求職者は「自分の感じているAの魅力は企業に重要視されてないかもしれない」と思い応募をしない可能性が出てきてしまいます。

この様な、情報のミスマッチを防ぐために、ターゲットの選定を入念に行う必要があるのです。

ここで注意しなければならないのが、「うちのターゲットは、〇〇大学の学生だ!」と言うだけではターゲットを選定していることにはならないことです。情報のミスマッチを防ぐためには、より細かくターゲットを選定することが重要であり、その上で行動と心理を分析していく必要があります。

これらは、新卒採用もキャリア採用もどちらにおいても重要であり、自社のターゲットとなる求職者は、どの様なことに関心があり、どの様な点を重要視していて、どの様な未来を描いているのか。などが分かってくると、Webサイトのみならず、採用媒体での掲載情報でも活かせる様になってきます。

3.ターゲットの決め方とペルソナ

 前述では、間違ったWebサイトの構成について触れ、ターゲットの選定と行動・心理の分析が重要であることについて解説しました。ここでは、それぞれをもう少し深く掘り下げていきましょう。

まずターゲットの選定方法ですが、マーケティングの業界では、ターゲット選定を行う際に、ペルソナを立てます。ペルソナとは、採用ターゲットの中で最も重要な人物モデルのことを指します。弊社の出している記事や電子書籍でもこのペルソナについて触れる機会が多いですが、今回は、ペルソナの立て方や考え方についても深く掘り下げて解説致します。ペルソナの完成系について、まとめてみましたので下記をご覧ください。

このように、家族構成や詳細な情報までを落としていくことにより、どのような性格なのか、どのような目標やビジョンを持っているのかというのがわかってきます。近年ペルソナの重要性が多くの企業に広まってきているため、すでにペルソナを作っている採用チームも多くあるかもしれませんが、ここまで細かく作り込む、またはこれ以上作りこむことにより、ターゲットが明確になり、求人広告やWebサイトの表現にも活かせるようになるので、是非取り組んで見てください。

今回のペルソナ作成を活用した採用マーケティングの実践について、無料eBookにまとめておりますので、是非ダウンロードして活用してください。

【就活3.0時代】採用担当者が抑えておくべき採用マーケティングの基礎

投稿者プロフィール

田代 貴彦
田代 貴彦
株式会社micado 代表取締役社長
19歳から、デジタルマーケティングのコンサルタントとして活動を開始。Web上でのユーザーの行動データを分析し、最適なユーザー体験を提供するためのWebサイト改善を最も得意とし、最短15分でユーザーの行動特性と心理分析を行うことが可能。これまで複数の上場企業を含む560社以上の企業のWebサイトを分析し売上改善を行ってきた。ウェブ解析やWebサイト制作、広告運用などのWebマーケティングに関するセミナーに数多く登壇している。