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2024.01.09
2024.01.09
米国のデジタル旅行売上は、2024年に初めて3000億ドルを超える見通しです。この驚異的な数字は、特にホテルや旅館などの宿泊業界にとって注目すべき動向となっています。
Insider Intelligenceの最新のデータによれば、デジタル旅行売上は2019年の2084億ドルから20.0%増加し、2967億ドルに達すると予測されています。2027年末には、この数字は3500億ドルを超えると見込まれています。
この増加は、デジタル広告の分野にも大きな影響を与えています。宿泊業界は、パンデミック中に広告支出を削減した後、デジタル広告の最も急速に成長しているセクターとなりました。2023年の米国のデジタル広告全体の成長率は7.8%とされていますが、旅行業界はこれを上回る成長を見せています。
デジタル広告支出の増加には、検索エンジン広告が大きく寄与しています。Insider Intelligenceの推定によると、検索広告は市場の3.92億ドル、57.7%を占めており、2024年には4.57億ドルに達すると予想されています。この広告は、デスクトップやラップトップコンピューター、モバイル端末、その他のインターネット接続デバイス上で表示されるものです。
宿泊施設の運営会社は、オンライン広告支出のトップスペンダーとして位置づけられており、ホテル、Airbnb、VRBOなどが約2.7億ドルを投じています。このサブカテゴリーは、オンライン旅行広告支出の39.7%を占め、10.9%増加すると予測されています。
関連記事:Web広告は効果的なのか?2024年以降のホテル・旅館の広告需要について解説
「その他」カテゴリーは、2023年に2.68億ドルで、前年比16.5%増となっており、これには観光局、オンライン旅行代理店(OTA)、旅行代理店、訪問者センター、レンタカー会社が含まれます。
航空会社はデジタル広告の第三位の支出者であり、旅行支出の13.2%を占めています。航空業界は、2020年の急激な落ち込みから立ち直り、今年は18.1%の増加を遂げ、8億9560万ドルに達する見込みです。2024年には、2019年のピーク時の支出を超え、10億9000万ドルに達すると予測されています。
クルーズ業界も、今年のデジタル広告支出を14.9%増の5億1570万ドルに増やすと見込まれています。2019年のピーク時の7億9070万ドルからは大幅に下がっていますが、Insider Intelligenceのアナリストは、このレベルの支出が2025年以降になるまで超えられないと予測しています。
・2024年、デジタル旅行売上は初めて3000億ドルを超える見込み。
・検索エンジン広告がデジタル広告支出の大きな部分を占め、成長を牽引。
・宿泊施設の運営会社がオンライン広告支出のトップスペンダー
このデータは、ホテルや旅館に勤める人たちにとって、今後のビジネス戦略を考える上で重要な情報となります。デジタル広告の増加とともに、宿泊業界全体がどのように成長し、変化していくかを把握することが、今後の成功に繋がる鍵となるでしょう。
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