閉じる 
閉じる 
OTA 海外OTA

2025.10.15

2025.10.15

Booking.comで予約を集める方法とは?特徴を掴み、売上を伸ばす流れを解説

「海外からのお客様を増やしたいけど、Booking.comの活用法がわからない…」そんなお悩みはありませんか?この記事では、世界最大級OTAの基本から、初心者でも成果を出せる具体的な活用ステップまでをプロが解説します。これを読めば、あなたの施設が世界に選ばれるための、確かな第一歩を踏み出せます。

世界最大級OTA Booking.comの基本

宿泊施設の集客について考え始めると、必ずと言っていいほど名前が挙がるのが「Booking.com(ブッキングドットコム)」です。世界最大級のOTA(オンライン旅行代理店)であることは知っていても、その具体的な特徴や強みについては、意外と知られていないかもしれません。まずは、Booking.comがどのようなプラットフォームなのか、その基本から一緒に見ていきましょう。ご安心ください、難しい話はありません。

Booking.comの最大の特徴は、その圧倒的なグローバルな集客力にあります。特にヨーロッパ圏の旅行者からの支持は絶大で、インバウンド、つまり海外からの旅行客を増やしたい施設にとっては非常に強力なパートナーとなります。日本国内のOTAが主に日本人旅行者を対象としているのに対し、Booking.comは世界220以上の国と地域でサービスを展開しており、文字通り世界中の旅行者があなたの施設を見つける窓口となるのです。

利用する客層が非常に幅広い点も、Booking.comの大きな特徴です。例えば、出張で利用するビジネスマンから、休暇を楽しむファミリー層、費用を抑えたいバックパッカー、そして高級ホテルで特別な時間を過ごしたいカップルまで、実に多種多様です。これは、Booking.comがホテルや旅館だけでなく、アパートメント、B&B(ベッド&ブレックファスト)、バケーションレンタルといった、あらゆる種類の宿泊施設を取り扱っているためです。あなたの施設がどのようなタイプであれ、必ずどこかにニーズを持ったお客様が存在する、巨大な市場だとイメージしてみてください。

また、Booking.comの予約システムは「即時予約」が基本となっています。これは、お客様が予約操作を完了した瞬間に、予約が確定する仕組みのことです。施設側が予約リクエストを確認してから承認する「リクエスト予約」とは異なり、お客様は「泊まりたい」と思ったその瞬間に予約を完了できます。この手軽さがお客様にとっては大きな魅力となり、施設側にとっては販売機会の損失を最小限に抑えられるという、双方にとってのメリットに繋がっています。

登録するメリット・デメリットは?

Booking.comですが、実際に登録するとなると、どのような良い点があり、また、どのような点に注意すべきなのでしょうか。ここでは、施設のオーナー様が最も気になるであろう、メリットとデメリットを具体的に解説していきます。これを理解することで、Booking.comを活用していくことができます。

最大のメリットは、やはり前述した「圧倒的な集客力」と「グローバルな認知度」です。自社だけで海外の旅行者にアプローチするのは、言語の壁やマーケティング手法の違いなど、非常にハードルが高いのが現実です。しかし、Booking.comに施設情報を掲載するだけで、自動的に多言語に翻訳され、世界中の利用者の目に触れる機会が生まれます。これは、まるで世界中に自施設のパンフレットを配布しているようなもので、特に中小規模の施設にとっては計り知れない恩恵と言えるでしょう。

もう一つの大きなメリットとして、「シンプルな手数料体系」と「管理画面の使いやすさ」が挙げられます。Booking.comの手数料は、基本的に予約が成立した場合にのみ発生する「成果報酬型」です。つまり、どれだけ多くの旅行者に施設ページを見られても、予約が入らなければ費用はかかりません。この明朗な体系は、無駄な広告費をかけたくない施設にとって安心材料になります。また、在庫や料金を管理する画面は直感的に操作できるよう設計されており、初めての方でも比較的スムーズに使いこなせるはずです。

一方で、デメリットについても正しく理解しておくことが重要です。一つ目は、その集客力の高さゆえに「競争が激しく、価格競争に陥りやすい」という点です。同じエリアの競合施設も多数登録しているため、お客様は簡単に料金を比較できます。その結果、少しでも安くしないと予約が入らないのではないか、というプレッシャーを感じやすくなります。価格だけで勝負しようとすると、利益を圧迫してしまう可能性もあるため、注意が必要です。

二つ目のデメリットは、「ブランドの独自性を出しにくい側面もある」ということです。Booking.comは、あくまでも多くの施設を同じフォーマットで紹介するプラットフォームです。そのため、施設の持つユニークな魅力や、こだわりのコンセプトを細部まで伝えきるのには限界があります。お客様によっては、どの施設も同じように見えてしまい、結果的に価格や口コミの点数といった分かりやすい指標だけで判断されてしまうことも。自施設のファンを育てる、という観点では少し工夫が必要になるでしょう。

Booking.comを有効活用する最初のステップ

 Booking.comの基本とメリット・デメリットを理解したところで、いよいよ実践的な活用ステップに進みましょう。ただ登録して待っているだけでは、その効果を最大限に引き出すことはできません。ここでは、成果を出すために、まず最初に取り組むべき4つの重要なステップを、一歩ずつ丁寧に解説していきます。難しく考えずに、できるところから始めてみましょう。

最初のステップは、Booking.comの客層と自施設のターゲット層を照合することです。あなたの施設は、どのようなお客様に最も満足していただけるでしょうか?
例えば、静かな環境でゆっくり過ごしたいカップル向けなのか、あるいは、大勢で楽しめるファミリー向けなのか。Booking.comは利用者が多い分、様々なニーズが存在します。まずは自施設の強みとターゲットを明確にし、そのお客様が検索しそうなキーワードや、魅力を感じるであろうポイントを意識することが、全ての施策の出発点となります。

次に、強みとなる「写真」や「設備情報」を正確に、そして魅力的に登録することです。OTAでは、お客様が施設を判断する材料の8割以上が写真と言っても過言ではありません。清潔感のある明るい客室、自慢の料理、デザイン性の高い共用スペースなど、施設の魅力が最大限伝わる写真を厳選して掲載しましょう。また、「無料Wi-Fi」「駐車場あり」「禁煙ルーム」といった設備情報は、お客様が絞り込み検索をする際の重要な条件です。正確に登録しておかないと、そもそも検索結果に表示されない、という事態にもなりかねません。

三つ目のステップは、宿泊客から「ポジティブなクチコミ」を集めるための施設運営を心がけることです。予約を検討しているお客様の多くは、必ずと言っていいほど過去の宿泊者のクチコミを参考にします。高評価のクチコミは、何よりも信頼性の高い広告となります。特別なことをする必要はありません。心のこもった接客、清潔に保たれた客室、分かりやすい館内案内など、日々の基本的な運営を丁寧に行うことが、結果的に良いクチコミへと繋がっていきます。お客様がチェックアウトする際に、一言「よろしければクチコミをお願いします」と添えるだけでも効果があります。

そして最後のステップが、「まずは最低限の料金・在庫設定から始めてみる」ことです。最初から複雑な料金プランをいくつも作ろうとすると、管理が煩雑になり、設定ミスも起きやすくなります。まずは、平日と週末の2パターン程度のシンプルな料金設定と、販売する客室数をいくつか登録してみましょう。そして、実際に予約が入るかどうか、どのようなお客様から予約が入るのかを分析しながら、徐々にプランを増やしたり、料金を調整したりしていくのが成功への近道です。焦らず、着実に進めていきましょう。

Booking.com攻略の鍵は『期待値コントロール』にあり

Booking.comの基本から具体的な活用法まで解説してきましたが、数多くの宿泊施設様を支援してきたプロの視点から、最も重要なエッセンスをお伝えします。それは、Booking.comの攻略とは、すなわち「お客様の期待値をいかに巧みにコントロールするか」に他ならない、ということです。これは単なる販売テクニックではなく、お客様の満足度を最大化し、結果として施設の評価を高めるための根幹的な考え方です。

Booking.comのような写真とテキスト情報が中心の世界では、お客様は現地を訪れる前に、頭の中であなたの施設に対する「期待値」を組み立てます。豪華に見える写真、魅力的なキャッチコピー、そして高評価のレビュー。これらは予約を後押しする強力な武器ですが、もし現実の体験がその期待値を下回ってしまったらどうなるでしょうか。たとえ施設のサービスが平均点以上だったとしても、お客様は「がっかりした」と感じ、ネガティブなクチコミに繋がるリスクすらあります。

逆に、期待値コントロールが上手な施設は、決して嘘や誇張をしません。むしろ、施設の魅力を誠実に伝えつつも、少しだけ「余白」を残しておくのです。例えば、「当館の温泉は小さいですが、源泉かけ流しで泉質には自信があります」といった正直な情報発信。これにより、お客様は過度な期待を抱かずに訪れ、実際の体験がその少し控えめな事前情報を上回った時、「思った以上に良かった!」という強い満足感と感動を得るのです。このポジティブな驚きこそが、最高のクチコミを生み出す源泉となります。

ですから、今すぐ取り組むべきことは、施設ページを「完璧な理想像」に仕立て上げることではありません。むしろ、お客様の視点に立って自施設のページをもう一度見直し、「この写真や文章は、お客様に過度な期待を抱かせていないだろうか?」「我々の本当の強みが、誠実に伝わっているだろうか?」と自問自答することです。Booking.comという世界的なプラットフォームを、単なる集客ツールではなく、お客様との最初のコミュニケーションの場と捉え、誠実な情報発信で期待値を適切にコントロールする。それこそが、激しい価格競争から一線を画し、長期的に愛される施設になるための、最も確実な一歩なのです。

他の人はこちらも読んでいます

micadoの無料eBook

今この記事をお読みの方にピッタリの教材はこちらの2つ!

eBook一覧
OTA運用は〇〇で売上が変わる!?~今からでも間に合うホテル集客の活用法~

ダウンロード

売上改善に成功した事例6選

ダウンロード

Contact
お問合せ
貴社の施設規模や課題に沿って
最適なプランをご提案いたします→
Company
会社概要
詳しくはこちら→
Recruit
採用情報
詳しくはこちら→