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2025.10.14

2025.10.14

じゃらんセール戦略|「お得な10日間」「SW」を使いこなし、売上を最大化する思考法

じゃらんの大型セールに「なんとなく」で参加していませんか?「お得な10日間」や「スペシャルウィーク」は、正しく活用すれば施設の売上を飛躍的に伸ばす強力な起爆剤です。しかし、その仕組みと戦略を理解しなければ、ただ利益を削るだけの結果に終わることも。この記事では、数多くの施設を成功に導いたプロの視点から、じゃらんの2大セールの本質を解き明かし、その効果を最大化するための賢い活用戦略と注意点を徹底解説します。

じゃらんセールの仕組みとは?

じゃらんが集客の総力を挙げて実施する「お得な10日間」と「スペシャルウィーク(SW)」。これらは単なる割引イベントではありません。旅行を検討している膨大な数のユーザーの目を一気に自施設へ惹きつけ、予約の大きな波を意図的に作り出すための、じゃらんプラットフォームにおける最重要マーケティングイベントです。その仕組みの裏側にあるロジックを理解することが、効果的な活用の第一歩となります。

年に数回、じゃらんが広告を投下する巨大イベント

 これらのセールは、じゃらんがTVCMや大規模なWeb広告、SNSキャンペーンなどを駆使して、日本中の旅行潜在層に「今、じゃらんで予約するのが一番お得だ」と強く印象付ける期間です。施設側は、このじゃらんの本気の集客という”追い風”に乗ることで、自社単独では到底リーチできない規模のユーザーにアプローチできます。セールへの参画は、いわばこの巨大な集客イベントへの「招待状」なのです。

セールプラン造成と露出強化

施設はセール期間に合わせて、通常よりもお得な宿泊プランを造成・申請することで参画します。承認されると、じゃらんサイト内のセール特集ページに掲載されるだけでなく、通常の検索結果一覧でも「セール」という非常に目立つアイコンが表示されます。このアイコンは、ユーザーに「今だけの限定価格」「見逃すと損」という心理(緊急性・希少性)を喚起し、クリック率(CTR)を大幅に向上させる強力な効果を持ちます。

予約のピークを創出し、先行きの予約を確保する

 セールの最大の目的は、短期的な売上アップだけではありません。数ヶ月先の宿泊予約までを対象とすることで、閑散期や平日の予約を早期に確保し、未来の売上(オンハンド)を積み上げるという、経営安定化の側面も持ち合わせています。セール期間中に意図的に予約の山を作ることで、先の見通しを立てやすくなり、より戦略的な料金コントロール(レベニューマネジメント)が可能になるのです。

セールがもたらす3つの集客効果

セールへの参画は、単に「割引プランが売れる」以上の、複合的な集客効果を施設にもたらします。露出の増加から、これまでとは違う新しいお客様との出会い、そしてサイト全体の熱気が後押しする売上向上まで、セールが持つ3つの強力な集客エンジンについて解説します。

特集ページ掲載で、検索上位に頼らずアピール

セール参画の大きなメリットは、通常の検索アルゴリズム(掲載順位)とは別の「特集ページ」という特別な舞台で自施設をアピールできる点です。これは、普段の検索ではなかなか上位に表示されず、埋もれてしまいがちな施設にとって、いわば「バイパス路」のようなもの。ランキング上位の競合施設と同じ土俵で戦うことなく、多くのユーザーの目に触れる絶好の機会となります。

価格をフックに新しいお客様と出会う

 「この価格なら泊まってみようかな」という、価格に敏感な新しい顧客層にアプローチできるのもセールの強みです。普段は高級志向の施設を選ばないお客様にも、セールをきっかけに施設の魅力を知ってもらう「お試し利用」を促進できます。ここで満足度の高い体験を提供できれば、未来の正規料金でのリピーター、つまり施設のファンになってくれる可能性を秘めています。

サイト全体の熱気が予約を後押しする

セール期間中は、限定クーポンの配布やポイントアップキャンペーンが同時に実施されることも多く、サイト全体が一種の「お祭り」のような熱気に包まれます。この高揚感が「今予約しないと損だ」というユーザー心理を刺激し、購入の最終決定を強力に後押しします。私たちの実績でも、セール期間中の予約転換率(CVR)は、通常時に比べて1.5倍から2倍以上に跳ね上がることも珍しくありません。

参加前に知りたい注意点と活用戦略

大きな効果が期待できる一方、戦略なく参加すると、ただ利益を削るだけの結果になりかねません。セールを真の成功に導くためには、その注意点を理解し、「施設のどの課題を解決するためにセールを利用するのか」という明確な目的意識を持つことが不可欠です。プロが実践する、賢い活用戦略の思考法をお伝えします。

割引は「コスト」ではなく「広告投資」と捉える

セール参画には、規定の割引率を満たすプランの造成が必須であり、一時的に利益率が低下する可能性があります。しかし、これを単なる「コスト」と考えるのは早計です。割引によって得られる露出強化や新規顧客獲得の機会を「広告宣伝費」と捉え、その投資に見合うリターン(未来の予約や顧客)が得られるかを冷静に判断する視点が、プロの思考法です。

集客の弱い部分を狙い撃つ「選択と集中」

「全日程・全客室タイプ」で安易に参加するのは最も避けたい手法です。これでは、何もしなくても売れるはずだった予約まで、わざわざ安売りしてしまいます。賢い活用法は、自施設の弱点を補うために、対象を絞り込むことです。例えば、「平日の稼働率が低いなら平日限定で参画」「特定の客室タイプだけが売れ残りがちなら、その部屋タイプ限定で」といったように、選択と集中を徹底することで、利益を守りながらセールの恩恵を最大化できます。

「課題解決」の視点でセールを手段として使う

最も重要なのは、「セールに参加すること」を目的化しないことです。まずは自施設の課題を明確にしましょう。「先行きの予約が少なく不安だ」という課題なら、セールを早期予約の確保に活用する。「新しい客層にアプローチしたい」なら、若者向けプランをセールに出す。このように、セールを「課題解決のための手段」と位置づけることで、初めてその真価を発揮するのです。

必ず効果測定を行い「勝ちパターン」を蓄積する

セールは「参加して終わり」ではありません。必ず、その結果をデータで振り返りましょう。「どの割引率が最も費用対効果が高かったか」「どのプランが最も売れたか」「セールで獲得したお客様の属性は?」などを分析し、自施設にとっての「勝ちパターン」を蓄積していくことが重要です。この地道な分析と改善のサイクルを回すことこそが、次回のセール、そしてその先の持続的な成長へと繋がるのです。

より具体的な改善策をお探しの方へ

この記事では、じゃらんの大型セールを戦略的に活用するための基本的な考え方と具体的な手法について解説しました。しかし、その効果を真に最大化するためには、競合施設の動向や市場データと自施設の状況を照らし合わせ、「どの客室タイプを、何%の割引で、どのタイミングで売り出すのが最適か」を導き出す、より深い分析と判断が不可欠です。 もし貴施設が「自社に合わせた、より具体的なセール戦略を知りたい」「データに基づいた客観的なアドバイスが欲しい」とお考えでしたら、ぜひ一度私たちmicadoにご相談ください。数百施設の改善実績で培ったノウハウを基に、貴施設のパートナーとして、売上最大化に向けた戦略立案から実行までを力強くサポートいたします。

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