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2025.10.14

じゃらん集客、なぜ成果が出ない?プロが実践する売上を伸ばす3つの改善ステップ

「日本で最も有名な宿泊予約サイトの一つ、じゃらんに掲載すれば、きっと予約が増えるはずだ」。そう期待してOTA運用を始めたものの、思うように成果が出ず、日々の業務に追われる中で「何から手をつければ良いのか分からない…」と頭を抱えている担当者様は少なくありません。

ご安心ください。そのお悩みは、多くの施設様が通る道であり、改善への大切な第一歩です。この記事では、私たちmicadoが数多くのホテル・旅館様の現場で見てきた「成果が出ない施設によくある共通点」を具体的に解き明かします。そして、そこから導き出した、売上を伸ばすための具体的な3つの改善ステップを、初心者の方でも自信を持って実践できるよう、一つひとつ丁寧に解説していきます。

なぜ「掲載するだけ」では予約が増えないのか?

まず、なぜ期待通りに予約が増えないのか、その根本的な原因を正しく理解することが、効果的な対策を立てるためのスタートラインです。じゃらんという巨大なプラットフォームで、多くの施設が知らず知らずのうちに陥ってしまっている「よくある3つの間違い」から見ていきましょう。

じゃらんのサイトを開くと、一つのエリアだけでも数百という宿泊施設がひしめき合っているのが現実です。これは、お客様にとっては選択肢が豊富な素晴らしい環境ですが、施設側にとっては情報の洪水の中で自社の存在をアピールしなければならない、厳しい競争の場でもあります。特にスマートフォンでの予約が主流となった今、お客様は指先一つで無数の情報を比較し、写真の雰囲気、口コミのリアルさ、プラン内容の魅力を、ほんの数十秒でシビアに判断しています。

このような状況下で、以下のような状態になっていないでしょうか。

間違い①:古い情報の放置

例えば、数年前に撮影した写真をずっと使い続けていたり、コロナ禍以前の施設情報がそのまま残っていたりしませんか。情報の鮮度は、お客様からの信頼に直結します。料金改定やサービス内容の変更が正確に反映されていないといった基本的なミスは、「この宿は大丈夫だろうか」という不安を抱かせる最初のつまずきポイントになってしまいます。

間違い②:魅力が伝わらない写真と文章

施設の魅力が最大限に伝わらない、暗くて画質の粗い写真。スマートフォンの小さな画面で見た時に、何が写っているのか分かりにくい写真。これでは、お客様の心は動きません。また、「絶景の温泉と旬の会席料理が自慢の宿です」といった、どこの宿にも当てはまるような当たり障りのないプラン説明文も同様です。お客様が「私がここに泊まることで、どんな素晴らしい時間が過ごせるのだろう」と具体的に想像できるような情報がなければ、予約ボタンを押す手は止まってしまいます。

間違い③:画一的なプラン

「【基本】素泊まりプラン」「【定番】朝食付きプラン」といった、基本的なプランしか用意できていないケースもよく見られます。もちろん基本プランは重要ですが、それだけでは多様化するお客様のニーズに応えることはできません。記念日を祝いたいカップル、小さなお子様連れのファミリー、一人で静かに過ごしたいビジネス客など、それぞれのお客様が求める滞在スタイルは異なります。そのニーズに応える魅力的な選択肢がなければ、お客様は他の施設へと流れていってしまいます。

予約を増やす「プラン・写真・口コミ」の磨き込み術

原因がわかったら、次はいよいよ具体的な改善アクションです。競合施設に差をつけ、お客様の目に留まり、予約への期待感を高めるための「磨き込み術」を解説します。難しく考える必要はありません。一つひとつの小さな改善が、大きな成果に繋がります。

プラン造成のコツ

お客様は部屋や設備といった「モノ」を買うのではなく、そこで過ごす時間や思い出という「体験価値(コト)」を買っています。この視点でプラン名や説明文を見直してみましょう。例えば、「スタンダードツインルーム」という名前を、「【窓から〇〇の景色を一望】朝陽と過ごすデラックスツイン」に変えるだけで、お客様の想像力は大きく膨らみます。

説明文には、「誰に」「何を」「どのように」過ごしてほしいのかを具体的に記述します。「カップルのお客様へ。記念日のディナーは、地元産の新鮮な魚介を使ったシェフ特製のイタリアンコースをご用意。食後は、二人だけの貸切露天風呂で満点の星空をお楽しみください」。このように、ターゲットと提供価値を明確にすることで、プランは単なる商品の説明から、魅力的な物語へと変わるのです。

写真戦略

予約率を最も左右すると言っても過言ではないのが「写真」です。今すぐ、じゃらんの掲載写真を見直してみてください。お客様が最も知りたいであろうポイントが、魅力的に伝わっているでしょうか。

私たちmicadoが推奨するのは、写真の順番にもこだわることです。1枚目は、施設の「顔」となる最も魅力的な外観やロビーの写真。次に、お客様が最も長い時間を過ごす客室の写真。ここでは、広さや清潔感が伝わるよう、明るく広角で撮影した写真が有効です。そして、温泉や食事といった、その施設の最大の魅力が伝わる写真を続けます。料理であれば、湯気や彩りが伝わる「シズル感」のある写真が欠かせません。全体の枚数も、お客様が「もっと見たい」と感じるくらいのボリュームを用意しましょう。

口コミ活用術

お客様からいただいた口コミは、未来のお客様に対する最高の営業ツールです。良い口コミはもちろん嬉しいものですが、本当に重要なのは、厳しいご意見も含めて、すべての口コミにどう向き合うかです。

良い口コミには、具体的なお褒めの言葉に感謝を伝えつつ、施設のこだわりなどをそっと追記しましょう。厳しいご意見に対しては、まず不快な思いをさせてしまったことへのお詫びを述べ、指摘された点についての事実確認と具体的な改善策を誠実に伝えます。この真摯な対応は、他のお客様に「この宿はきちんとお客様の声に耳を傾けてくれる」という安心感と信頼感を与えます。

micadoがご支援したある旅館様では、これまで手が回っていなかった口コミへの返信を、この方針に沿って丁寧に行うようにしただけで、予約転換率が目に見えて向上したという事例もあります。口コミ返信は、未来への投資なのです。

「セール依存」を脱却し、利益を最大化する賢い付き合い方

集客数を増やすために、じゃらんのクーポンやセール施策は非常に魅力的です。しかし、その活用方法を間違えると、利益を圧迫し、ブランド価値を損なう「セール依存」という危険な状態に陥る可能性があります。ここでは、施策に振り回されず、利益を最大化するための賢い付き合い方をお伝えします。

クーポン・セール施策のメリットと「依存」のリスク

クーポンやセールは、短期間で集客数を大きく伸ばす起爆剤となり得ます。しかし、常に割引価格で販売していると、お客様の中に「この宿は安くないと泊まれない」という認識が生まれてしまいます。その結果、正規料金では予約が入りにくくなり、利益率の低いお客様ばかりが集まるという負のスパイラルに陥る危険性があるのです。これは、施設のブランド価値を自ら毀損してしまう行為に他なりません。

利益を出すための施策参加判断基準

「このキャンペーンに参加すべきか?」と迷った際に、どう判断すれば良いのでしょうか。私たちは、常に「目的」を明確にすることをお勧めしています。例えば、「閑散期である〇月の平日の稼働率を、あと10%上げたい」という明確な目的があれば、そのための手段として平日限定のクーポンを発行するのは有効な戦略です。しかし、目的が曖昧なまま、ただ「お得だから」という理由で全てのキャンペーンに参加するのは避けるべきです。費用対効果を冷静に見極め、自社のブランドイメージに合わない過度な割引は行わない、という毅然とした姿勢も時には必要です。

自社予約への誘導という視点

ここで一つ、視点を変えてみましょう。じゃらんを、単なる予約を獲得する場としてだけでなく、「新規顧客と出会うための広告塔」として活用する、という考え方です。じゃらんの圧倒的な集客力でまず自施設を知ってもらい、興味を持ったお客様を、より利益率の高い自社の公式サイト予約へ誘導するのです。

この考え方は「ビルボード効果」とも呼ばれます。大きな看板広告を見て、実際のお店に足を運ぶのと同じです。じゃらんのページで魅力的な写真やプランを見て興味を持ったお客様は、より詳しい情報を求めて公式サイトを訪れる可能性が高いのです。その受け皿となる公式サイトをしっかりと作り込み、公式サイトならではの特典を用意しておくことで、じゃらんをきっかけとした直接予約の流れを生み出すことができます。

もっと自社に合った活用法を知りたい方へ

今回ご紹介した3つの改善ステップは、じゃらん集客を成功させるための、いわば「基本の型」です。まずはこの中の一つでも、自施設に当てはめて実践していただくだけで、きっと予約の入り方に変化が見られるはずです。

「基本は分かったけれど、自社の場合はどこから手をつければ最も効果的なのか、プロの意見が聞きたい」「プラン造成や写真戦略について、もっと具体的なアドバイスが欲しい」。そう感じられたなら、それは改善がさらに加速する素晴らしいサインです。

私たちmicadoは、これまで全国の多くの宿泊施設様のパートナーとして、それぞれの施設の現場に寄り添いながら、OTA運用の改善と売上向上を支援してまいりました。もし、より踏み込んだ改善策にご興味があれば、具体的なテクニックを解説した応用記事や、無料でダウンロードできる「OTA運用支援資料」もご用意しています。まずは資料を見るだけでも、きっと新しい発見があるはずです。もちろん、貴施設の状況に合わせた「掲載内容の無料相談」も承っておりますので、どうぞお気軽にお声がけください。改善への第一歩を、私たちと一緒に踏み出しましょう。

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