閉じる 
閉じる 
Web集客 ホテルマーケティング 認知度UP

2025.05.06

【ホテルのプロモーションガイド】認知を広げ、関係を築く“攻めのメディア戦略”

ホテルのプロモーション、SNS発信やWeb広告だけで十分だと思っていませんか?情報が溢れる現代において、生活者の広告への関心は薄れ、”本当に信頼できる情報”を求める声が高まっています。そこで今、ホテルの認知度向上とブランディングに欠かせないのが「メディアとの良好な関係構築を通じた戦略的な広報活動」です。

本記事では、ホテルマーケティングを支援する私たちが、これからの時代に不可欠なメディア活用と関係構築について、その重要性から具体的な進め方まで、実践的な視点から解説します。「広報って何から始めれば?」「プレスリリースを書いてもなかなか掲載されない…」そんな悩みを抱える担当者の方に、具体的なヒントをお届けします。

1. なぜ今、ホテルプロモーションに「メディアリレーション」が不可欠なのか?

まず、なぜ広告だけでなく、メディアとの関係構築(メディアリレーション)が重要なのか、その理由を明確にしておきましょう。

広告の限界と信頼性の獲得

多くの情報に囲まれている生活者は、企業からの一方的な広告メッセージに対して、以前ほど注意を払わなくなっています。一方で、新聞、雑誌、テレビ、Webメディアといった第三者の視点を通して発信される情報は、「客観的で信頼できる情報」として受け止められやすい傾向があります。メディアに取り上げられることは、広告では得難い「信頼性」をホテルにもたらし、広告が届きにくい層へも情報を届ける力を持つのです。

ストーリーテリングとブランド構築

ホテルの魅力は、スペックや価格だけではありません。その土地ならではの歴史、コンセプトに込められた想い、スタッフの情熱、提供する独自の体験など、語るべき「ストーリー」があります。メディアは、こうしたストーリーを深く掘り下げ、読者や視聴者の感情に訴えかける形で伝えてくれる強力なパートナーです。メディアを通じてストーリーが発信されることで、ホテルブランドイメージが効果的に構築され、顧客の共感を呼ぶことができます。

費用対効果と波及効果

プレスリリース配信などを活用した無料のPR活動でも、メディアに取り上げられれば大きな認知度向上が期待できます。有料の記事広告と比較しても、高い費用対効果が見込める場合があります。さらに、一つのメディアでの掲載がきっかけとなり、他のメディアにも情報が波及していく「二次的な拡散効果」も、メディア露出の大きな魅力と言えるでしょう。

2. ホテルが実践すべき戦略的メディア活用

メディアを活用したプロモーションは、予算に応じて様々なアプローチが考えられます。ここでは代表的な3つの戦略をご紹介します。

無料PR:プレスリリースで「社会性」を打ち出す

プレスリリースは、最も手軽に始められる広報活動の一つです。しかし、単なる「お知らせ」や「宣伝」では、メディアの目に留まりにくいのが現実です。重要なのは、自社の取り組みを「社会性」のあるテーマや「世の中の動き」と結びつけて発信することです。例えば、地域の課題解決に繋がる取り組み、新しい働き方に対応したプラン、環境に配慮した活動などを、ニュース性のある切り口で伝えるのです。PR TIMESのようなプラットフォームを活用し、定期的に(例えば月に一度)情報発信を続けることで、メディア関係者の目に触れる機会を増やし、記事化や転載の可能性を高めます。

低コスト:ニッチメディア・業界紙との連携

多くの読者を持つ大手メディアだけでなく、特定の分野に特化した「ニッチメディア」「業界紙」との関係構築も非常に重要です。これらのメディアは、読者層が明確で熱量が高く、掲載されればターゲット顧客に深く情報を届けられます。また、業界内での影響力も大きく、他のメディア関係者が見ている可能性も高いのです。情報提供だけでなく、こちらから「寄稿」を提案するのも有効な手段です。メディア側も質の高いコンテンツを求めている場合が多く、特に業界紙などは歓迎してくれる傾向があります。信頼関係の構築にも繋がるでしょう。

投資:記事広告を「広報資産」へ

予算を確保できるのであれば、「記事広告(タイアップ記事)」も有効な選択肢です。ただし、掲載して終わりにするのではなく、その記事を「広報資産」として最大限に活用することが重要です。掲載された記事を自社のSNSでシェアしたり、Webサイトに実績として掲載したり、営業資料やパンフレットに引用したりすることで、広告効果を一過性のものにせず、継続的なブランド価値向上に繋げます。年1~2回程度、目的を明確にして戦略的に実施することで、効果的なブランドイメージ育成が可能です。

3. メディアを味方につける!関係構築の重要ステップ

良好なメディアリレーションは、一朝一夕に築けるものではありません。しかし、焦らず段階的にアプローチすることが成功の鍵です。ここでは特に重要なステップを解説します。

徹底的な「調査」から始める

まずは、アプローチしたいメディアや記者について、徹底的に「調査」することから始めましょう。どのような分野に関心を持ち、過去にどのような記事を執筆しているのか。Google NewsやSNS、メディアの公式サイトなどを活用して情報を集めます。相手の興味関心や媒体の特性を理解することが、効果的なアプローチの第一歩です。社内でこれらの情報を「記者マップ」のような形で見える化し、共有するのも良いでしょう。

響く「提案」と歓迎される「寄稿」

調査に基づき、相手に響く「提案」を行います。単にプレスリリースを送るだけでなく、「こういう切り口で記事にしませんか?」と具体的な企画を提案するのです。記者が関心を持ちそうなテーマや、読者に価値を提供できる内容を簡潔にまとめた「企画提案書」や「簡易ネタ帳」を用意すると良いでしょう。さらに前述の通り、メディア側が歓迎する「寄稿」を提案することも、関係構築と掲載確率を高める有効な一手です。

継続的な「対話」で関係を築く

情報提供や提案だけでなく、「対話」を通じて継続的な接点を持つことが、信頼関係の構築には不可欠です。可能な範囲で直接挨拶に伺ったり、取材対応を丁寧に行ったり、イベントに同行したりといったオフラインでの交流は効果的です。もちろん、オンラインでのコミュニケーションも重要です。SNSで記者と繋がって交流したり、定期的にメールで近況を伝えたりと、無理のない範囲で継続的な接点を持ち続けましょう。

4. 関係を深め、継続掲載に繋げる秘訣

一度関係ができたメディアと、さらに良好な関係を築き、継続的な掲載に繋げていくための秘訣をご紹介します。

定期連絡と「お礼+反響レポート」の重要性

プレスリリース以外にも、季節の挨拶や担当者変更の連絡など、定期的な「ゆるい連絡」を心がけ、忘れられない存在でいることが大切です。そして、最も重要なのが、記事が掲載された後のフォローです。掲載されたことへの感謝を伝えるメールはもちろんのこと、その記事がどのような反響を呼んだのか(SNSでの拡散状況、予約への影響、お客様からの声など)を簡単なレポートにしてフィードバックしましょう。メディア側も自社の記事の影響力を知りたいと考えています。具体的な成果を伝えることで、「このホテルの情報は価値がある」「また取り上げたい」という動機に繋がります。

「特別感」を演出する一工夫

次のプレスリリースを配信する際などに、「〇〇(記者名)さんに関心を持っていただけそうな、少し角度を変えたネタも用意しました」といった形で、相手に合わせた「専用ネタ」を提供してみましょう。「あなたのために考えました」という「特別感」のある気遣いは、記者の心に響き、良好な関係性をさらに深め、継続的な掲載に繋がりやすくなります。

5. 掲載効果を最大化するために

メディア掲載はゴールではありません。その効果を最大限に引き出すための「拡散」も忘れずに行いましょう。掲載された記事を自社のSNSで積極的にシェアし、社内にも共有します。自社サイトの「メディア掲載実績」ページに情報を追加し、信頼性を高めます。ただし、記事の二次利用については、著作権やクレジット表記に関するメディア側のルールを必ず確認しましょう。

まとめ:未来のホテルプロモーションは「共創」の時代へ

情報が民主化され、広告の効果が相対的に低下している現代において、ホテルのプロモーション戦略は大きな転換期を迎えています。一方的な情報発信だけでなく、メディアとの良好な関係を築き、共に価値ある情報を社会に届けていく「共創」の視点が、これからはますます重要になるでしょう。

メディアリレーションの構築は、確かに時間と手間がかかる地道な活動です。しかし、一度築き上げた信頼関係と、そこから生まれる質の高い情報は、広告費では得られない、ホテルの持続的な成長を支える強力な「資産」となります。

本記事でご紹介した考え方やステップが、皆さまのホテルにおける「攻め」の広報活動の第一歩となれば幸いです。

「自社の状況に合わせて、もっと具体的な戦略を知りたい」「広報活動を始めたいが、何から手をつければ良いか分からない」 もし、そのようなお悩みをお持ちでしたら、ぜひ私たちmicadoにご相談ください。データ分析に基づき、貴ホテルの課題解決と目標達成に向けた最適な広報・プロモーション戦略をご提案させていただきます。

micadoの無料診断サービスで現状を把握しませんか?

最後に、宿泊施設の魅力を最大限に引き出し、適切なターゲットに届けるためには、データに基づいた現状分析が欠かせません。

☑︎自社のマーケティング施策が本当に効果を発揮しているのか?
☑︎競合と比べて強みや課題はどこにあるのか?
☑︎OTAやSNSの運用は最適化されているのか?

こうした疑問に対して、定量的なデータと専門的な視点から導き出された答えがあると、次の一手も自信を持って打つことができます。

micadoの「現状分析」は、宿泊業界に特化した視点で貴社のマーケティング課題を可視化し、具体的な改善策を提示するサービスです。

気になる方は、一度「現状分析」の詳細をチェックしてみませんか?
貴社の強みを最大限に活かすヒントが、きっと見つかるはずですので、お気軽に問い合わせフォームからご連絡ください!

他の人はこちらも読んでいます

  • micadoの無料eBook

    今この記事をお読みの方にピッタリの教材はこちらの2つ!

    eBook一覧
    認知で終わりならマーケターはいらない

    ダウンロード

    ホテルマーケターの 基本思考

    ダウンロード

    Contact
    お問合せ
    貴社の施設規模や課題に沿って
    最適なプランをご提案いたします→
    Company
    会社概要
    詳しくはこちら→
    Recruit
    採用情報
    詳しくはこちら→