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SNS 認知拡大・集客

2025.12.22

2025.12.22

【脱OTA依存】TikTokで「指名買い」を増やす!直販改善にも繋がる運用のコツ

満室になっても利益率が上がらない構造的課題。これを打破するには、高コストなOTA経由ではなく、自社公式サイトへの「指名検索」を増やすしかありません。

本記事では、現場のリソース(人・時間)を最小限に抑えつつ、TikTokを活用して「価格比較」の土俵に乗らない“指名買い”を獲得する具体的な手法を伝授します。

なぜ今TikTokなのか?OTA依存からの脱却戦略

OTAの検索順位ロジックや口コミ評価に一喜一憂し、高い手数料(10〜15%)を払い続ける現状を変える鍵は、実はこの「縦型動画」にあります。

OTAでは「エリア×日付×価格」で絞り込まれた後、近隣施設との過酷な「比較競争」に晒されます。ここでは100円の価格差が予約の可否を分けます。
一方、TikTokのアルゴリズムは興味関心ベースです。フォロワー0の無名旅館でも、1本の動画がバズれば数万人の潜在層にリーチ可能です。
ここで「この宿の世界観が好き!」と認知されれば、次はGoogleで指名検索されます。価格競争を回避し、正規料金(ラックレート)でも予約が入る”指名買い”の流れを、広告費ゼロで作れるのが最大の魅力です。

OTAのフォトギャラリーは綺麗ですが、静止画では「温度」や「音」までは伝わりません。 TikTokなら、源泉かけ流しの湯口から溢れるお湯の音、鉄板焼きの脂が爆ぜる音、ふかふかの羽毛布団にダイブする映像など、五感に訴える「疑似体験」を提供できます。
「どこに行こうか?」と迷っている旅マエの層に対し、「この体験をするために、この宿に行きたい」という強烈な動機づけ(旅の目的化)を行えるのです。

また、「TikTok=お金のない学生」という認識は、2025年の今、完全に時代遅れです。現在は30代〜40代の利用者が急増しており、高単価な「記念日旅行カップル」や「女子旅」、そして平日に動ける「未就学児連れファミリー」と重なります。 特にこの層は、Google検索よりもInstagramやTikTokで「タグる(検索する)」傾向にあります。平日の稼働率(OCC)を埋めてくれる貴重なターゲット層に、ダイレクトにアプローチできる市場がここにあります。

予約に繋がる「疑似体験」の鉄板パターン

動画クリエイターのような高度な編集スキルは不要です。むしろ、加工しすぎた動画は「広告」と勘違いされてスワイプされる可能性があります。 重要なのは、現場にある資産を「ありのまま」切り取り、視聴者を「当事者」にさせること。スマホ1つで明日から撮れる、予約直結型の3パターンを紹介します。

①周辺観光×宿:「地域全体のコンシェルジュ」になる

ユーザーの真の目的は「宿泊」ではなく「旅行体験」です。 「宿から徒歩5分の食べ歩きスポット」「車で10分の絶景夕日」など、地域全体の魅力をセットで発信してください。

「このエリア楽しそう!で、泊まるならどこ?」という思考に対し、「観光の拠点なら当館がベスト」と提案する構成にします。地域情報のキュレーターになることで、保存数(ブックマーク)が伸び、旅行計画のリスト入りを果たせます。

②ASMRと臨場感:料理と温泉は「音」でシズル感を出す

厨房や大浴場は、最強のコンテンツホルダーです。ここではBGMを消し、あえて「環境音」を聞かせてください。

・調理音: A5ランク和牛が鉄板で焼ける「ジュ〜」という音
環境音: 露天風呂から聞こえる川のせせらぎや虫の声
食感音: 朝食の焼きたてクロワッサンを割る「サクッ」という音 これらは、深夜に動画を見ているユーザーの「食欲」や「旅行欲」を本能レベルで刺激し、衝動的なプラン検索を誘発します。

③スタッフの裏側:親近感で期待値を調整をする

完璧すぎるPVは、逆に「期待値」を上げすぎて現場とのギャップを生みます。 むしろ、新人スタッフが一生懸命にお出迎えの練習をする姿や、料理長が真剣な眼差しで出汁の味見をする「裏側」を見せてください。 

「こんなに人が温かい宿なんだ」という事前期待(エンゲージメント)を作っておくことで、万が一の設備不備があってもクレームに直結しにくく、「〇〇さんに会いに行きました」というファン化に繋がります。

運用リスクと「バズ」を「利益」に変える導線設計

「再生数は10万回いったのに、予約が1件も増えない」「コメント欄が荒れて対応に追われた」。 そんな事態を避けるために、ホテル・旅館ならではのリスク管理(リスクヘッジ)と、売上に落とし込むための設計が必要です。

例えば、映り込んだ枕のシワ、カーペットの微細なシミ、スタッフの爪の長さや乱れた制服。視聴者はこれらを「不潔」と判断し、ブランドイメージは一瞬で崩壊します。 投稿前には必ず、現場責任者レベルがチェックを行い、「お金を払って泊まりたい空間になっているか」を確認してください。これは、日々の清掃品質(クオリティコントロール)を見直す良い機会にもなります。

Instagramへの誘導:フロー情報を「資産」に変える

TikTokは「認知」、Instagramは「検討」と役割を明確に分けることも重要です。
TikTokで興味を持ったユーザーは、いきなり予約せず、必ずInstagramや公式サイトで詳細(料理のコース内容や部屋のグレード)を確認します。

TikTokのプロフィールにInstagramへのリンクを設置し、動画内でも「詳しい料理コースはインスタのハイライトへ」と誘導すること。この導線(リンク)がないと、せっかくの数万再生も、ただの見られ損で終わってしまいます。

また、「バズればいい」という考えは捨ててください。 10代向けのダンス動画で100万回再生されても、客室単価3万円の宿には1件も予約が入らないでしょう。それは「無駄なバズ」です。 

目指すべきは、「週末の温泉旅行を探しているカップル」や「親孝行旅行を考えている社会人」に深く刺さる、数千回の再生です。奇抜な演出に走らず、自館のターゲット層が「心地よい」と感じるトーン&マナーを維持することが、投資対効果を最大化します。

まとめ

 「動画編集なんて専門スキルがないから」と、外注を検討する必要はありません。 今日、厨房で料理長が魚を捌くその一瞬、客室係が花瓶の花を生けるその一瞬を、スマホで15秒撮るだけでいいのです。

TikTok運用は、単なる広報活動ではありません。OTAの手数料地獄から抜け出し、自社の価値を正当な価格で理解し、予約してくれるファンを育てるための、マーケティング施策です。 まずは一本、現場の「音」と「空気」を投稿してみてください。その小さなアクションが、明日の稼働率、そして利益率を変える第一歩になります。

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