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リピーター促進 直接予約

2026.01.26

2026.01.26

なぜ今「予約エンジン」の導入なのか?手数料削減だけではない集客や収益にもたらす効果とは

「OTA(オンライントラベルエージェント)である程度の集客ができているから、自社予約システムへの投資は後回しになっている」。多くの宿泊施設で聞かれる声ですが、その判断が中長期的な経営リスクになっていることに気づいているでしょうか。

OTAへの依存は、高額な手数料による利益圧迫だけでなく、最も重要な「顧客データ」という資産を他社に明け渡し続ける行為にほかなりません。予約エンジン(自社予約システム)の導入は、単なるコスト削減策ではありません。それは、自社の顧客と直接繋がり、販売戦略の主導権を取り戻し、持続可能な利益構造を設計するための「経営戦略」そのものです

OTA手数料の削減と「利益率改善」

予約エンジン導入のメリットとして真っ先に挙がるのが、OTA手数料の削減です。これは短期的に最も分かりやすく、強力な導入理由となります。しかし、これを単なるコストカットではなく、「営業利益への直接的なインパクト」として捉え直す必要があります。

具体的な数字で考えてみましょう。
仮にOTA経由の月間売上が1,000万円、OTA手数料率が平均10%だと仮定します。この場合、施設がOTAに支払う手数料は月間100万円、年間では1,200万円にも達します。これは、マーケティング費用や販売促進費として計上される「コスト」です。

売上が増えれば増えるほど、このコストも比例して増加していく構造になっています。もし、この1,000万円の予約がすべて自社サイト(予約エンジン)経由だった場合、どうなるでしょうか。もちろん、予約エンジンの月額利用料や決済手数料は発生します。しかし、それを差し引いたとしても、OTA手数料として支払っていた100万円の大部分は、そのまま「営業利益」として手元に残ります。

また、「新規顧客を自社サイトに集客するのは大変だ」と考えるかもしれません。しかし、直販比率向上の第一歩は、新規顧客の獲得ではありません。すでに施設のファンでありながら、利便性のためにOTA経由で予約している「既存顧客」に、自社サイトから予約してもらうことです。チェックアウト時のご案内や、過去の宿泊者名簿へのアプローチを通じ、既存客の予約経路を切り替えるだけでも、手数料削減効果は即座に現れます。

「顧客データ」の完全な資産化

手数料削減という短期的なメリット以上に、中長期的な経営基盤として重要なのが「顧客データの資産化」です。OTAに依存する最大のリスクは、この顧客データが自社に蓄積されない点にあります。予約エンジンは、この問題を根本から解決するインフラです。

OTA経由で宿泊されたお客様は、法的には「OTAの顧客」です。施設側は、お客様の宿泊履歴は把握できても、その後のマーケティング活動に不可欠なメールアドレスなどの連絡先を自由に使えないケースがほとんどです。つまり、どれだけ宿泊客が増えても、それは「一見客」の集積であり、「自社の顧客リスト」という経営資産にはなっていないのです。

一方、予約エンジン経由で予約されたお客様の情報は、すべて「自社の資産」となります。氏名、連絡先、宿泊履歴、利用プラン、予約に至った経緯など、詳細な顧客データが自社のデータベースに蓄積されます。

これは、将来のマーケティング活動の基盤となる「CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)基盤」そのものです。このデータを保有しているかどうかが、3年後、5年後の収益力を決定づけます。

自社の顧客リストがあれば、施設側からお客様へ直接アプローチできます。

・宿泊後のサンクスメールや口コミ投稿のお願い
・閑散期に向けたリピーター様限定のシークレットプランのご案内
・お誕生月のお客様への特別な優待オファー
・季節のイベントや新プランの情報を盛り込んだメールマガジンの配信

これらの「関係構築」施策を自由に行えることこそが、OTA依存からの脱却とLTV(顧客生涯価値)の最大化に直結します。

顧客データを分析し、客層の解像度を上げる

蓄積された顧客データは、単にアプローチリストとして使うだけではありません。

「どのようなお客様が(属性)」「いつ(時期)」「どのプランを(ニーズ)」「いくらで(価格帯)」予約しているのか。これらのデータを分析することで、自施設の本当のターゲット層(ペルソナ)の解像度が劇的に上がります。

この分析結果に基づき、広告配信のターゲティング精度を上げたり、より顧客ニーズに合致した新プランを開発したりと、あらゆるマーケティング施策の精度を向上させることが可能になります。

戦略的な「料金・在庫コントロール」

利益率の改善(コスト削減)、顧客データの資産化(CRM)に続き、3つ目の理由は「販売戦略の主導権」を取り戻すことです。予約エンジンを持つことで、施設はOTAのルールに縛られず、自社のブランド価値と収益を最大化するための戦略的な価格設定・在庫管理が可能になります。

OTAは強力な集客チャネルですが、そのプラットフォーム上で戦う以上、OTAが主導するポイントアップ施策や全国規模のセールに、良くも悪くも影響を受けます。

しかし、自社サイトはOTAの規約や手数料構造に縛られることなく、自施設が最も届けたい価値を、最適な価格とタイミングで提供する「独自戦略」を展開できます。

販売戦略の基本は、利益率の高いチャネル(=自社サイト)を優先することです。
例えば、週末や連休、地域のイベント開催日など、集客が見込める繁忙期において、OTAの在庫を先に売り切れ(ストップ)させ、自社サイトの在庫は最後まで残しておく、という在庫コントロールが基本戦略となります。

自社サイトの役割は、OTAと同じ土俵で価格競争をすることではありません。
需要が供給を上回る日には、手数料のかからない自社サイトで予約を取り切ることが、収益最大化の鉄則です。

・OTAには掲載していない「公式サイト限定」のアップグレードプラン
・地域の体験(例:伝統工芸体験、農園での収穫体験)をセットにした高付加価値プラン
・連泊を促進するための特典付きプラン

このように、自社サイトでしか予約できない魅力的なプランを造成し、客単価(ADR)と施設のブランド価値そのものを高めていく戦略的な「価格設定」が可能になります。

まとめ

「なぜ今、予約エンジンを導入するのか」。その答えは、単なる「OTA手数料の削減」という短期的なコストメリットだけではありません。

第一に、支払う必要のなかった手数料を「営業利益」として確実に確保する「利益率の改善」。

第二に、OTAに依存する限り決して得られない「顧客データ」を自社の経営資産として蓄積し、中長期的なCRM・リピーター戦略の基盤を構築する「データ資産化」。

第三に、OTAのルールに縛られず、自社のブランド価値と収益性を最大化する「販売戦略の主導権」の獲得。

予約エンジンへの投資は、未来の収益基盤を構築し、経営の主導権を自社に取り戻すための、最も重要かつ効果的な戦略的投資です。

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