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Webサイト最適化 直接予約

2026.01.21

2026.01.21

ホテルの直販率を最大化する4つの改善策とは?「CVR」を底上げするテクニックを公開

OTA(Online Travel Agent)経由の流入は安定しているものの、公式サイトの予約転換率(CVR)がなかなか上がらない。サイト訪問者は増えても、結局は価格やポイントを比較する場として使われ、手数料の高いOTAに予約が流れてしまう。これは、多くの宿泊施設様が抱える深刻な課題です。

しかし、ユーザーがわざわざ「指名検索」して公式サイトを訪れる理由は、OTAにはない”何か”を期待しているからです。本記事では、過去多くの施設で改善してきた「今すぐ着手でき、かつ効果の高い」5つの戦略的改善策を解説します

ベストレート保証と「公式特典」の明示

公式サイトを訪れたユーザーが抱く最大の不安は「価格」です。「公式サイトよりOTAの方が安いのではないか?」という疑念を抱かせたままでは、予約導線に進んでもらえません。

最低価格保証(ベストレート)は、もはやスローガンではなく「大前提」です。ユーザーがサイトのどのページにいても常に視界に入る場所、具体的にはヘッダーや追従バナーに、この保証を明記しましょう。

これにより、ユーザーは価格比較のためにOTAに戻る必要がなくなり、サイト内のコンテンツ(客室や料理)の吟味に集中できます。この「価格不安の払拭」こそが、CVR向上のための土台となります。

価格が同じなら「特典」で差をつける

OTAの規約上、価格(販売額)で差別化が難しい施設も多いでしょう。その場合、勝負すべきは価格ではなく「価値」です。
同じ料金を支払うのであれば、公式サイトから予約した方が「より良い体験」ができると明確に示す必要があります。

例えば、公式サイトの限定特典として、「レイトチェックアウト12時まで無料」「館内利用券1000円分プレゼント」「ウェルカムドリンクサービス」など、金銭的価値が分かりやすい特典を付与します。この”お得感の差”が、予約の最後の決め手となります。

お客様に付帯する特典は、必ずしも金銭的なものだけが有効とは限りません。特に高単価な宿や、体験を重視するターゲット層には、「体験価値」での差別化が強く響きます。

施設のターゲット層が「何を求めているか」を分析し、最も魅力的な「体験特典」を設計することが、ブランド価値のイメージを崩さない戦略的な特典設計と言えます。

そして、最も避けるべきは「特典」と謳いながら、その内容が”ミネラルウォーター1本”や”アメニティ1セット追加”といった、お客様にとって「どちらでも良い」レベルのものであることです。期待して特典内容を見たユーザーを失望させ、「公式も大したことない」というネガティブな印象を与えかねません。

魅力的な「公式サイト限定のプラン」造成

価格と特典で”安心”と”お得感”を提供したら、次は「ここでしか予約できない」という「限定感」でユーザーを惹きつけます。OTAと同じプランしか並んでいなければ、ユーザーが公式を選ぶ積極的な理由にはなりません。

OTAには「スタンダードプラン」や「食事付きプラン」といった汎用的なプランを卸し、公式サイトには「特別な体験」ができる高付加価値プランを限定で造成します。

例えば、「【公式限定】パティシエ特製ケーキ付 記念日プラン」や「【公式限定】絶景の最上階(または角部屋)確約プラン」、「【公式限定・3連泊以上】ワーケーション応援プラン(割引+特典付)」などです。

OTAは「部屋を売る」場所、公式サイトは「体験を売る」場所、という戦略的な棲み分けを行います。

プラン名の工夫は”一目でメリットを伝える”こと

どれほど魅力的な限定プランを作っても、その「限定感」や「お得感」がユーザーに伝わらなければ意味がありません。プラン一覧ページで、ユーザーが一目で「これは公式で予約すべきプランだ」と認識できるよう、キャッチコピーを工夫します。

具体的には、プラン名の冒頭に【公式サイト限定】や【直販最安】、【ベストレート保証】といった「冠」を必ず付けることです。この小さな工夫が、プラン一覧ページでのクリック率(CTR)と、予約フォームへの遷移率を大きく改善させます。

また、限定プランは必ずしも、常にサイトに掲載するものだけではありません。「時間的な限定感」や「会員限定」といったアプローチも、ファンの獲得とリピート促進に極めて有効です。

例えば「【公式先行予約】90日後までのご予約をどこよりも早く受付開始」といった先行予約枠は、熱心なファンの囲い込みに繋がります。さらに「メルマガ会員様限定 シークレットセール」といったクローズドなオファーは、「会員であること」の価値を高め、OTA経由だったお客様を直販へと転換させるきっかけにもなります。

予約導線(UI/UX)の徹底改善

どれだけ魅力的な価格、特典、プランを用意しても、最終的な「予約ボタン」が押しにくかったり、「予約フォーム」が使いにくかったりすれば、お客様は最後の最後で離脱(カゴ落ち)してしまいます。サイトの「販売装置」としての性能(UI/UX)を磨き込むことは、CVR改善の最重要課題です。

「予約ボタン」は常にヘッダーに固定表示

予約ボタンは、サイトの「ゴール」です。ユーザーが「予約しよう」と決意した瞬間に、そのボタンがどこにあるか探させてはいけません。

サイトのヘッダー(通常は右上)に、「宿泊予約」や「空室検索」といったアクションボタンを常に固定で表示(追従表示)させてください。特にスマートフォンでは、画面下部に固定表示させるのも非常に有効です。

ユーザーがサイトのどのページをどれだけスクロールしても、常に「1タップ」で予約エンジンに遷移できる状態を維持することが、UI/UX設計の鉄則です。

入力フォームの最適化

予約フォームは、CVRにおける「最後の砦」であり、最も離脱(カゴ落ち)が発生しやすい場所です。ここの改善(EFO)は、売上に最も直結します。

まず、入力項目は「宿泊代表者の氏名・連絡先」など、旅館業法で定められた最小限の情報に絞り込んでください。「性別」「年齢」「職業」など、マーケティング目的のアンケート項目は、予約完了後のページ(サンクスページ)などに移動させます。

そして、最も離脱原因となりやすい「必須の会員登録」は絶対にやめてください。「ゲスト(会員登録なし)として予約」をデフォルトとし、会員登録は「任意」または「予約完了後」に促す設計にするだけで、フォームの完了率は劇的に改善します。

予約エンジンと公式サイトが乖離しすぎていないか

多くの施設が、公式サイトと外部の「予約エンジン(予約システム)」を組み合わせて利用しています。この時、注意すべきは「デザインの乖離」です。

公式サイトが洗練されたデザインなのに、「予約」ボタンを押した途端、全くデザインの異なる(場合によっては古臭い)予約エンジンの画面に遷移すると、ユーザーは「別のサイトに飛ばされた?」「このサイトは安全か?」と強い不安を感じ、離脱してしまいます。

予約エンジンのヘッダーやボタンの色などを、可能な限り公式サイトのデザインと統一(トンマナを合わせる)し、ユーザーが「同じサイト内で手続きを進めている」という安心感を維持させることが重要です。

OTAの枠を超える「世界観・物語」の発信

価格、特典、UI/UXといった「機能的価値」の改善は、CVRの「底上げ」に不可欠です。しかし、OTA依存から本質的に脱却し、価格ではなく価値で選ばれる宿になるためには、OTAの「枠」では伝えきれない「情緒的価値(世界観・物語)」を発信する必要があります。

「宿のこだわり」「歴史」「哲学」を伝える

OTAの規格化されたフォーマット(スペック表)では、「なぜ、この宿が生まれたのか」「なぜ、このサービスを提供しているのか」という「Why(理由)」の部分が削ぎ落とされます。

公式サイトは、この「Why」を語るための「雑誌」です。「当館のこだわり」「宿の歴史」「創業者の想い」「デザインコンセプト」といった、スペック表には載らない「物語(ストーリー)」を伝える専用のページを設け、深く掘り下げて発信してください。

「人」の顔が見えるコンテンツを充実させる

宿の「体温」を伝える最も強力なコンテンツは、「人」です。OTAでは「施設」という“箱”しか見えませんが、公式サイトでは、そこで働く「人」の顔と想いを積極的に見せるべきです。

「料理長インタビュー」「若女将のおもてなし日記」「コンシェルジュが教える秘密の散歩道」「新人スタッフの奮闘記」など、「スタッフ紹介」コンテンツを充実させます。「この人に会ってみたい」「この人がいる宿なら安心だ」という共感が、価格を超えた強力な予約動機(=ファン化)となります。

「過ごし方を提案し、滞在を疑似体験させる

OTAは「宿泊(点)」の情報は提供しますが、「滞在(線)」のイメージは喚起しにくい構造です。公式サイトでは、ターゲット(ペルソナ)別に「理想の過ごし方(モデルコース)」を提案するページを作成します。

「記念日カップル向け:非日常に浸る1泊2日」「ファミリー向け:子供も大人も満足する滞在プラン」といった形で、チェックインからチェックアウトまでの具体的な行動(例:15時チェックイン、ラウンジで一息 → 16時 貸切風呂へ…)を提示します。これにより、ユーザーは「泊まった後の自分」をリアルに想像でき、予約への期待感(疑似体験)が高まります。

まとめ

公式サイトの直販率を高める戦いは、もはやOTAとの「価格競争」ではありません。それは、公式サイトを訪れたお客様の「期待」にいかに応え、価格以外の「価値」で選ばれるかという「UX(顧客体験)設計」の戦いです。

本記事で紹介した5つの改善策――(1)ベストレート保証と「公式特典」による価格不安の払拭、(2)「公式サイト限定プラン」による差別化、(3)予約導線(UI/UX・EFO)の徹底的な磨き込み、(4)OTAの枠を超える「世界観・物語」の発信、そして(5)「信頼」を醸成するコンテンツの戦略的配置――は、どれも「今すぐできる」ことでありながら、施設の直販戦略の「根幹」をなすものです。

これらの施策を一つひとつ確実に実行し、サイトを「OTAのスペック確認の場」から、「ファンと出会い、関係を育むブランドメディア」へと進化させてください。その積み重ねこそが、OTA依存から脱却し、利益率の高い直販比率を実現する唯一の道なのです。

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