MPI(Market Penetration Index:市場浸透度指数)とは、自社ホテルが競合施設と比較して、市場全体からどれだけ予約を獲得できているか、つまり「どれだけ市場に食い込めているか」を示す指標です。これは、自社の稼働率(客室が埋まっている割合)を、競合施設の稼働率の平均値で割って算出され、この数値が100%を上回っているほど、市場における競争力が高いと判断できます。
このMPIは、自社の努力によって獲得した宿泊客が、市場全体で見ても効率的であるかを客観的に評価するために非常に重要です。
ホテル・観光業での具体的な活用事例としては、もし競合分析の結果、自社のMPIが90%と算出された場合が挙げられます。これは、市場全体よりも自社の稼働率が低い状態を意味するため、価格設定が適切でなかったり、ウェブサイトでのプロモーションが弱かったりする可能性を示します。この結果を基に、より積極的な集客キャンペーンや、競合に合わせたダイナミックプライシング戦略を検討する、といった施策決定に活用されます。
MPIは、「自社の稼働率 ÷ 競合施設の稼働率の平均」で計算されます。この数字が100%を大きく下回っている場合は、販売戦略の見直しが急務であると理解できます。
初心者が誤解しやすいポイントとして、MPIが高いからといって「最も売上が高いホテルである」とは限らない点があります。MPIはあくまで市場からの予約獲得率を示しているため、例えば、競合よりも極端に安い価格で客室を販売し、稼働率だけを高く保っている場合、MPIは高くても収益(利益)は低い可能性があるため、客室単価を示すADRなどの他の指標と組み合わせて評価することが大切です。